記事の詳細

Pocket

「おいっラグビー日本代表!外国人選手多すぎだろ!」

日本ラグビー躍進の背景に外国人選手。

仕方がない。そう今の日本のラグビー環境においては仕方ないのだ。

日本の惚れたラガーマン

ラグビーワールドカップ2015での大金星。南アフリカ戦の勝因として、外国人選手の存在が非常に大きいだろう。特にNo.8のマフィーの仕事量は世界レベルだった。

 

 

そのためか、試合には勝ったものの

「外国人多くねーか?」

「国外出身者が多い代表には感情移入がしにくい」

などのコメントがインターネット上に蔓延した。10人の外国人選手登録。ラグビーを知らない人にとっては、試合には勝っても疑問が残るだろう。サッカー日本代表では長い目で見てもラモス瑠偉、アレッサンドロ、闘莉王くらいだろうか。少なくとも、1つの大会で10人もの外国人選手が登録されることはない。

 

一言で説明すると、これが世界ラグビーのルールでありラグビーの文化なのだ。

 

つまり、世界一のオールブラックスも、全員がニュージーランド人ではない、歴代のオールブラックスにはサモア、フィジー、トンガ、オーストラリア出身の選手がいる。何も日本に限った事ではないのだ。

 

とはいえ、日本代表なのに外国人選手が多い事に、違和感を覚える人もいるのだろう。ただ、ラグビーというスポーツは好きな国があれば、その国の代表として活躍できるスポーツだという事を理解してほしい。

 

「でも、外国人に頼りすぎだろ!」

 

と言いたくなるのは仕方がない。現状の日本ラグビーは外国人選手に頼るしかないのだ。単純に我々日本人がもっと頑張れば日本人だけで構成されるチームになるのは間違いない。

 

しかし、2019年のワールドカップ日本開催を目前にしても完全プロ化が進まない日本ラグビーにその力はないのが現状だ。(2019年ラグビー協会のメンバーが一新され、副会長に清宮氏が就任。ようやく本格始動したが、プロ化は21年以降の見通しだ。)

 

プロ選手として活動する日本人プレイヤーも存在するが、ラグビー王国で育ってきた外国人選手の力は非常に大きいのだ。

 

ただ1つ忘れて欲しくないのは、日本代表に入り”心から愛している日本を強くしたい”と思い日本人国籍を取得している選手がいるという事を。つまり、日本人なのだ。

 

2019年日本ワールドカップメンバーに選ばれたスコッド31人の中で、日本人国籍を取得しているは以下の選手だ。

🔹中島イシレリ(PR)


トンガ出身のプレイヤーで旧名イシレリ・ヴァカウタ。2012年流通経済大学を卒業後 NECグリーンロケッツに加入。2015年8月に帰化し 2018年11月に初キャップを獲得。

 

🔹ヴァル アサエリ愛(PR)

2015年ワールドカップで活躍した、ホラリ・龍 コリニアシと同じく埼玉工業大学からパナソニックワイルドナイツに加入。イシレリと同じくトンガ出身のプレイヤー。2014年に日本国籍を取得している。

 

🔹トンプソン・ルーク(LO)

ニュージーランド出身で、2004年から日本でプレーしており2010年に日本国籍を取得。2007年、2011年、2015年大会にも出場しており、2019年は4度目のW杯となる。

 

🔹ヘル・ウヴェ(LO)

2013年に拓殖大学では2人目となる外国人キャプテンとしてチームを牽引したトンガ出身のプレイヤー。卒業後ヤマハ発動機ジュビロに加入し、2016年8月に日本人国籍を取得している。

 

🔹ツイ・ヘンドリック(FL)

ニュージーランド出身で帝京大学→パナソニック→サントリーでプレー。スーパーラグビーでも高い評価を得ている。2014年に日本国籍を取得

 

🔹リーチ・マイケル(FL)

ニュージーランド出身、15歳の時に札幌山の手高校に入学。その後東海大学→東芝でプレー。ファンも選手も誰もが信頼を置く日本の心臓。2013年に日本国籍を取得

 

🔹ラファエレ・ティモシー(CTB)

ニュージーランド出身で2010年山梨学院大学に入学。当初からポテンシャルの高さは学生たちの注目の的。卒業後コカ・コーラレッドスパークスに加入し、2017年日本人国籍を取得している。

 

🔹レメキ ロマノ ラヴァ(WTB)

ニュージーランド出身。高校卒業後、19歳で来日し2009年にキャノンに加入 その後2014年にホンダヒートに加入し開花。持ち前のスピードを武器に7人制日本代表としてアジア大会の金メダル獲得に貢献。同年に日本国籍を取得している。

 

 

この選手達は母国のためにではく、日本国籍を取得し日本の為に戦っている。日本人であるため外国人選手枠のルールはない。他のスポーツにはどれくらいいるだろうか、日本でプレーして日本ラグビーを愛し、感謝の気持ちを忘れず日本国籍を取得して一緒に戦ってくれる外国人選手は。。。

 

ラグビーには沢山いるのだ。

 

惜しくも2019年W杯の代表スコッドには漏れてしまったが、2016年から代表スコッドに召集されているサムエラ・アニセ(キャノン)も日本人国籍を取得している。

 

彼は、日野自動車レッドドルフィンズ時代に通っていた定食屋を愛してやまない。キャノンに移籍した後も、日野市まで通い続けている。

 

特に学生時代から日本でプレーをしている選手は日本への愛と感謝の気持ちは計り知れないだろう。「日本が弱いから」「日本代表だと選ばれる」からではない。

 

世界最高峰のリーグのスーパーラグビーでも活躍する彼らは、日本代表でなくても他の国でも十分に活躍できるポテンシャルの高さを持っている。お金が欲しいのであれば、中国に行けばいい。プロリーグ化が進む中国が豊富な資金力で出迎えてくれる。

 

しかし、彼らは日本代表を選んだのだ。日本が好きだから。

 

そして、日本を愛している海外出身の選手は他にもいる。続いて、日本国籍を取得していない選手を紹介しよう。

日本国籍を取得していない外国人選手が、日本代表選に出場できる条件は下記の3点だ。

①日本で生まれた

②両親、祖父母のうち1人が日本生まれ

③日本で3年以上継続して移住→ルール改正予定

 

日本国籍を取得していなくても、日本で3年プレーすれば代表に呼ぶことができる。日本協会にとっては指を加えて待っているわけにはいかない。日本ラグビーを強くするためには、自国代表ではなく日本を選んでもらう必要がある。

 

ワールドカップ2019年の選手では、

🔹アマナキ・レレイ・マフィ

トンガ出身、花園大学の助っ人として来日、卒業後はNTTコムでプレー。トンガ代表を断り日本代表入り。ボールキャリアとしての破壊力はオールブラックスのキャプテン キアラン・リード以上とも評価されている。

 

🔹ジェームス・ムーア(LO)

オーストラリア出身、高校卒業後2016年に東芝ブレイブルーパスに加入、日本代表入りの条件にギリギリ間に合いし2019年7月に日本代表初キャップを獲得

 

🔹ヴィンピー・ファンデルヴァルト(LO)

南アフリカ出身、スーパーラグビーでも活躍し2013年にNTTドコモレッドハリケーンズに加入。2017年オーストラリア戦で初キャップを獲得

 

🔹ピーター“ラピース”・ラブスカフニ(FL)

南アフリカ出身、スーパーラグビーで活躍し2016年クボタスピアーズに加入。ジェームス・ムーアと同じく、2019年7月に日本代表初キャップを獲得

 

🔹ウィリアム・トゥポウ(CTB)

ニュージーランド出身、2014年に日野自動車レッドドルフィンズに加入しイーストリーグでは爆発的な強さを発揮。その後2016年にコカ・コーラに加入。2017年アイルランド戦で初キャップを獲得

 

🔹アタアタ・モエアキオラ(CTB)

助っ人外国人としてトンガから目黒学院に留学生として来日。卒業後、東海大学に入学しキャプテンとしてチームを牽引。20歳の若さで日本代表初キャップを獲得している。

 

どの選手も、トップレベルの人材だ。しかし、ここの1つ疑問が湧いてくるのではないだろうか。日本国籍を取得しないでも代表に選ばれるのであれば、わざわざ日本国籍を取得する必要がないのでは?

 

確かに、日本代表の外国人出場ルールは上記の3点のうち1つをクリアしていれば出場出来るが、トップリーグのルールは違う。外国人枠が決まっているのだ。全員が全員出場出来るわけではない。

 

外国人枠のままでは、ベンチスタートの選手も日本国籍を取得すればスタメンとして活躍できるのだ。そうなれば、ラグビー協会の目に止まり日本代表に呼ばれる可能性も格段に高くなる。

 

同じポジションで戦う日本人にとっては仲間であり良きライバル。日本ラグビーのレベルUPの為にも外国人選手のポテンシャルの高さは、これからも必要になる。

 

それともう1つ。「日本が好きだから、日本語を勉強し、日本国籍を取得し、日本で暮らしたい、」と考えている選手もいる事を忘れないで日本代表の試合を応援して欲しい。

 

日本代表グッツやサンウルブズのグッツはこちらのお店で>>
写真は【時事通信社】【AFP=時事】【EPA=時事】日本フットボール協会HP

 

Pocket

関連記事

カテゴリー

ページ上部へ戻る