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2017年5月10日のワールドカップ抽選会では日本と同組のA組に振るわけられたアイルランド。ワールドラグビーランキン4位の強豪は、2016年のテストマッチでオールブラックスを倒し、2017年のシックスネーションズでは優勝したイングランドから白星を上げている。とにかくアイルランドは近年乗りに乗っているチームである事は間違いない。

 

その前哨戦として盛り上がるであろう6月に行われるアイルランドとのテストマッチ。アイルランドが強いのとは裏腹に日本代表が勝利する事が予想される。このページではアイルランドの強さの理由と日本代表がテストマッチでランキング4位のチームに勝てると予想する理由について解説していく。

アイルランドの公式戦試合成績


http://www.irishrugby.ie/sixnations/index.php

ワールドカップでの最高順位はベスト8。優勝も見えた2015年大会も本大会もっとも調子の良かったアルゼンチン代表に準々決勝で敗れている。

1987年 第1回大会 ベスト8

1991年 第2回大会 ベスト8

1995年 第3回大会 ベスト8

1999年 第4回大会 プレーオフ敗退

2003年 第5回大会 ベスト8

2007年 第6回大会 予選プール敗退

2011年 第7回大会 ベスト8

2015年 第8回大会 ベスト8

 

1882年から続く欧州6カ国のTOPを決めるシークスネーションズでは14年、15年と見事に連覇。16年、17年はイングランドが栄冠を勝ち取ったがアイルランドは2位の好成績で終了した。

<2017年の順位表>

1位 イングランド
2位 アイルランド
3位 フランス
4位 スコットランド
5位 ウェールズ
6位 イタリア

 

<シックスネーションズの優勝回数>

ウェールズ 38回
イングランド 38回
フランス 25回
スコットランド 22回
アイルランド 22回
イタリア 0回

 

<シックスネーションズの直近6年の優勝国>

2012年 ウェールズ
2013年 ウェールズ
2014年 アイルランド
2015年 アイルランド
2016年 イングランド
2017年 イングランド

 

テストマッチでは2012年にはニュージランドに60−0で大敗しながらも、2013年からメキメキとレベルを上げ続け、2014年はオーストラリアと南アフリカを撃破し、2016年にはニュージーランドからも初の白星を上げている。アイルランドが強くなった理由の1つとして2013年より代表チームを率いる男の存在が大きいのだ。

 

ジョー・シュミット監督

https://en.wikipedia.org/wiki/Joe_Schmidt_(rugby_union)

2013年4月からアイルランドの監督に就任したジョー・シュミット氏。ニュージーランド出身で現役時代はウイング。その後指導者の道に進みアイルランドのレンスターでは監督就任1年目の10−11シーズンから2年連続で欧州王者に輝いている。その実績も評価されアイランド代表の監督を任されることになった。

 

選手の間では、厳しい指導方針で知られており、まさに鬼監督と言えよう。監督のニックネームは「シュミットラー」。ヒットラーをもじって造られている。それほどまでに選手に恐れられているのだ。11−12シーズンの欧州の最優秀選手で世界的にも有名なフルバック ロブ・カーニーが、2016年オールブラックスとの試合前「神のような恐ろしさを見た」と口にしたほど、とにかく厳しく、そして怖いのだ。

 

だが、彼が監督に就任してからというものアイルランドラグビーは変貌を遂げている。2012年6月23日に行われたニュージーランドとのテストマッチでは60−0で大敗を喫しているアイルランドだがジョー・シュミット監督就任後の2013年11月24日のテストマッチでは、ラストプレーのトライとコンバージョンゴールで逆転されるまで世界王者を苦しめた。

 

シックネーションズでも、2012年は1勝1敗の5位から2013年は準優勝。そして、2014年、2015年と連覇を遂げている。選手たちは「もしシュミットが他国の監督だったら、指揮している国に負けていただろう」と口にしている。2016年からエディー・ジョーンズ氏がイングランド代表を2連覇に導いているが、そのイングランドに唯一黒星を付けたのがアイルランドだった。

 

そして、極めつけは2016年11月5日のニュージーランドとのテストマッチ。王者から5トライを奪い、激闘の末40−29でアイルランドが勝利を収めている。この試合は1905年の初対戦から29試合目にて初白星というた歴史的な試合でもある。さらに、同月に行われたオーストラリアとのテストマッチでも白星をあげている。

 

まさに、ジョー・シュミット監督就任以降、アイルランドのラグビーファンは勝利の数に酔いしれいている。今では、誰もが認める策士であることには間違いないが、なぜここまでアイルランドを強くする事が出来たのだろうか。

 

それは、選手1人1人の能力をうまく引き出す能力に長けている事が理由の1つとして上げられるだろう。特にバックスの強さをうまく引き出す能力はずば抜けている。常に選手と相手を意識し、試合当日に相手バックスに通用するサインプレーを選手達に叩き込むこともあるようだ。常に選手達とコミュニケーションを図りアイルランド代表が最高のパフォーマンスを発揮出来るようにマネージメントしている。

 

ただそれは、ジョー・シュミット監督1人の力でできる事ではない。アイランドラグビー協会が改革を続けているおかげでもある。アイルランド代表に入っている選手は基本的にアイルランドのチームでプレーをしている。クラブでの出場時間を制限し、代表を優先してコンディションを整えているのだ。

 

さらには、PRO12の国内4クラブを統括するディレクターはジョー・シュミット監督本人であり、常にクラブと連携をとりながらアイルランド代表の強化を進めている。選手が持っているスキルはもちろん、選手達が使っているサインプレーも熟知しているため、代表でも同じサインプレーが使用されることもある。

 

そして、強いアイルランド代表を作りあげる為に、同じクラブチームから21人もの選手を招集する事もある。2015年のワールドカップメンバーでは半数以上がジョー・シュミットが監督を務めていたレンスター在籍の選手なのだ。

 

しかし、アイルランド代表初の準決勝が期待された2015年のワールドカップでは惜しくもアイルランドに準準決勝で敗れベスト8に終わっている。この成績だけ見れば、これまでと変わりがない代表チームだが、2016年のニュージーランドからの初勝利を見ても、アイルランドラグビーが変わっている事には違いない。2019年の日本ワールドカップ 本当の実力が試される最高の舞台でジョー・シュミット監督の手腕が試される。

 

そして、その前略戦として、日本で盛り上がりを見せているのが2017年6月のアイルランド対日本のテストマッチ。この試合は2017年5月10日のワールドカップ抽選会前にすでに決まっていた試合であり、まさに運命の前略戦と言えよう。

 

世界ランキング4位のアイルランと、世界ランキング11位の日本との試合だが、日本代表の勝利が予想される。

アイランド代表対日本代表戦について

アイルランド代表とのこれまでの成績は7戦全敗
1985年5月26日 日本 13-48 ◯アイルランド 長居スタジアム
1985年6月2日 日本 15-33 ◯アイルランド 秩父宮ラグビー場
1991年10月9日 日本 16-32 ◯アイルランド ダブリン(1991年W杯)
1995年5月31日 日本 28-50 ◯アイルランド ブルームフォンテーン(1995年W杯)
2000年11月11日 日本 9-78 ◯アイルランド ダブリン
2005年6月12日 日本 12-44 ◯アイルランド 長居スタジアム
2005年6月19日 日本 18-47 ◯アイルランド 秩父宮ラグビー場

 

過去の対戦成績を鑑みても、日本が勝つ事は難しいとされるアイルランド代表との試合。しかし、シュミュト監督は6月の日本戦は厳しい戦いと予想している。何故ならば、今年が4年に1度のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズの年であるためだ。

 

【ラグビー イギリス統一で世界一を狙う!】

 

104キャップを誇るフッカーのローリー・ベスト、司令塔のジョナサン・セクストンを含む11名がライオンズに選出されているため日本代表の試合には出場しない。

<ライオンズ遠征メンバー>

1.PR ジャック・マグラス 185cm/118kg
2.PR タドゥ・ファーロン 183cm/119kg
3.HO ロリー・ベスト 180cm/110kg
4.LO イエイン・ヘンダーソン 196cm/112kg
5.FL/No.8 ショーン・オブライエン188cm/108kg
6.FL/No.8 CJ・スタンダー 185cm/114kg
7.FL/No.8 ピーター・オマホニー191cm/107kg
8.SH コナー・マレー 188cm/95kg
9.SO ジョナサン・セクストン 189cm/92kg
10.CTB ロビー・ヘンショウ 191cm/100kg
11.WTB ジャレッド・ペイン 188cm/95kg

 

2013年のプリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ遠征時に日本に遠征したウェールズ代表は、日本に23−8で敗れている。この事を知らないで喜んでいた日本人ファンは大勢いたであろう。想像してみてほしい。フッカーの堀江、3列のツイ・ヘンドリック、リーチ・マイケル.マフィ、スクラムハーフ 田中、スタンドオフ 田村、センター 立川、ウイングの山田、フルバックの松島がいない日本代表を。。。

 

アイルランドはかなり厳しい戦いを強いられるのは間違いない。
一方で若手選手にとってアピールのチャンス。名誉あるライオンズに選ばれなかったものの、有能な選手は大勢いる。世界ランキング4位の底力を見せてくれるだはずだ。注目選手を紹介しておこう。

 

■ギャリー・リングローズ(CTB)

ライオンズのメンバーには選ばれなかったが、シックネーションズでは全5試合に出場しシュミット監督の信頼を勝ち取っている。2年後のワールドカップでの活躍が期待されている選手の1人。

 

 

■サイモン・セボ(WTB)

2013年のライオンズ遠征追加招集メンバー。今年こそ悲願のメンバー入りを目指したが、惜しくも漏れてしまった。スピードはもちろんキックやパスも器用にこなしフルバックで出場することもある。

 

 

■ジョイ・カーベリー(SO)

2016年11月のニュージーランドから歴史的勝利をあげた試合に、セクストンに代わって出場。21歳にして、その勝利の酔いしれた若き司令塔。視野が広くキックとパスとダミーを上手く使い分ける。

 

 

以上の3名以外にも世界トップレベルの選手を要するアイルランド。日本代表とのキックオフは6月17日、24日の2試合。

歴史的勝利に酔いしれよう!

 

 

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