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ラグビーもサッカーも試合開始直後はプレーヤー全員がオンサイドプレヤー(プレー参加OK)です。しかし試合が進むについれて、オフサイド(プレー参加NG)の位置に立つ事があります。

 

そのプレーヤーはオンサイド(オフサイド解消)となるまでプレーに参加してはいけません。オフサイドとは、プレーヤーが一時的にプレーできないことを意味し、かつ競技に参加すれば反則が適用される位置にあることをいいます。

 

ラグビーという球技においてサッカーのように、味方へパスを出した時にデフェンダーよりゴールの近くにいたらダメ。君!オフサイド。というような簡単なルールであれば、ラグビー経験がない方も、頭の中で「???」が出てくる回数も少なくなるのですが、、、。

 

残念ながら、色々なシチューエーションで発生してしまいます。マイボールの時も、相手ボールの時もオフサイドは起こり得るのです。しかもオフサイドは、ペナルティーとなるため、ノックオンやスローフォワードなどのスクラムからの試合再開とは異なり、ゴールを狙う事も出来ますし、タッッチキックを蹴って大きく陣地を稼ぐ事も出来るので絶対に犯したくない反則です。

 

このページでは、試合開始のホイッスルで始まるキックオフから試合の流れに沿って、7つのシチューエーション毎に起こりゆるオフサイドについて解説します。それでは、しっかりと学んでください。

キックオフ

試合開始のホイッスルとともに、ドロップキックによるキックオフからスタートします。ドロップキックとは、ボールを地面に一度バウンドさせてからキックする方法です。このキックとともに一斉に、選手達がボールを追いかけて走り出します。

イメージが湧かない人、下記の動画確認ください。

 

イメージつきましたでしょうか?このキックオフ直後がオフサイドが起こり得るシチューエーションの1つなのです。

キックオフで起こりえるオフサイドは、キックオフサイドです。キッカーがキックする前に、キッカーの前から走ってしまうとオフサイドの反則を取られてしまいます。キックオフから、ボールを追い掛ける時は、キッカーの後ろからスタートし追い掛ける必要があります。

キックオフでのオフサイドは、あまり犯さない反則ではありますが、覚えておいて損はないでしょう。

 

そして、キックオフで蹴ったボールを相手がキャッチしその後、モールかラックが形成されます※。ここが、オフサイドが起こりえるシチューエーションの2つ目です。
※キックなど他のパターンもありますが、ここでは一番多いモールとラックで説明します。

モール、ラック形成時のオフサイド

まず、モールとラックについて説明します。

モール

モールとは、立ったままの密集状態のことをいいます。下記の画像のような状態です。

つまり、このモールを形成するにはボールを持ったプレイヤー(ボールキャリア)が相手にタックルされても倒れない事が前提になってきます。

 

モールの定義ですがまず、ボールキャリアとタックラーがぶつかり合います。その後、ボールをキープしようと味方のプレイヤーが加わり3人以上(味方のプレーヤーが2人以上)となります。この状態をモールといいます。


下記のように、ボールキャリアにタックルしたチームが3人以上集まってもモールとはなりません。「ボールキャリア1人+ボールを取りに来た味方 = 2人以上」「タックルに来た相手の選手1人以上」の計3人以上でモールとなります。

モールが出来ると下記画像のように双方のチームに1本ずつ、ゴールラインに平行して2本のオフサイドラインが発生します。それぞれのオフサイドラインはモールの中の最後尾の足を通ります。

モールに参加するプレーヤーは全てモールの最後尾の味方の足から参加しなければいけません。味方の最後尾の前方から近道して(インチキして)モールに参加した場合は「ピーッ!」オフサイドとなります。

ラック

ラックは、立った状態の密集、モールとは違い、ボールキャリアがタックルされて倒れている状態で形成されます。タックルされたプレイヤーのボールを奪おうと、ディフェンスのプレイヤーがボールを奪いに来るのと同時に、味方のプレイヤーがボールを取られないように相手をどかすために双方が組合ます。

 

ラックの場合はモールの3人以上とは異なり、下記のイラストのようにアタック側とディフェンス側が1人づつ組み合った段階でラックが形成されます。

 

そして、モールと同じくラックが形成されるとゴールラインに平行して2本のオフサイドラインが発生します。それぞれのオフサイドラインはラックの最後尾の足を通ります。下記のイラストでは黄色のチームが最後尾から入らず横からラックに入ろうとしているためオフサイドとなります。

 

以上がモールとラック形成時におけるオフサイドの解説になりますが、動画で確認したい方はヤマハラグビーの説明動画をご覧下さい。

<ラック&モールの動画解説:YAMAHAラグビー>

 

 

続いて、モール、ラックからボールが出た後に起こるえる反則について解説していきます。このページの最初の動画でも確認できますが、キックオフからモールやラックが形成された後、ほどんどの場合ボールはスクラムハーフ(9番)からスタンドオフ(10番)にパスをします

 

パスした瞬間に、ディフェンスはボールを奪おうといっせいに前に出ますが、ここがオフサイドが起こりえるシチュエーションの3つ目です。

ディフェンス時のオフサイド

モールやラック形成時のオフサイドラインについて説明させて頂きましたが、ディフェンスが前に出る時もこのオフサイドラインがキーになっていきます。ラックの最後尾のプレーヤーがボールを持つまでオフサイドラインの前に行くことができません。もし、ボールを触る前に前に出てしまい相手のプレーを妨げると「ピー!」オフサイドとなってしまいます。

 

なので、ディフェンス側のプレーヤーはしっかりとラックの最後尾(上記画像の場合は9番)がボールを持ったのを確認してから前に出る必要があります。もしオフサイドの位置に残されてしまった場合は、相手のプレーを妨げないようにします。

 

オフサイドの位置いる選手は、いつプレーに参加出来るのか?

 

その後のプレーに参加出来る条件としては、相手がボールを持って5m走るか、キックをするかでオフサイド解消となります。相手がパスを何回まわしてもオフサイド解消とはなりません。

 

続いて、スタンドオフ(10番)にボールが持ってからは3つのプレーが考えられます。①バックス(11番,12番,13番,14番,15番)にパスを回すか、②自分で走って前に出るか、③キックを蹴るかが考えらますが、オフサイドが起こりえる①と③について解説します

ノックオンオフサイド

まず、①のバックスにパスを回した時に起こり得るオフサイドですが、それは”ノックオンオフサイド”です。ノックオンオフサイドは、ボールを前に落とすノックオンとオフサイドが重なった反則です。これは、スタンドオフからバックスラインへのパスに限られた反則ではなく、誰がパスして誰がパスを受けても同じです。

 

ノックオンとは 、プレーヤーがボールを落としボールが前方へ進む 、または 、プレーヤーが手または腕でボールを前方へたたく 、または 、ボールがプレーヤーの手または腕にあたってボールが前方へ進み 、そのプレーヤーがそのボールを捕りなおす前にボールが地面または他のプレーヤーに触れることをいいます。

↓ノックオン

 

ノックオンした時に自分より前にいる味方プレーやはオフサイドプレーヤーとなります。そして、ノックオンオフサイドは、自分より前にいる味方プレーが、ノックオンしたのに気づかなかったり、または相手に拾われるのを避けるためにボールを拾ってしまった場合に取られてしまう反則です。

 

実際の試合で、上記イラストのようなシチュエーションを見た時に、「ノックオンオフサイド!」ととっさに言葉が出来てきたら、もう一人前です。「よく分かりましたね。」なんて声をかけられるかもしれません。これが4つ目のシチュエーションです。

 

ご参考ですが、このノックオンオフサイドに関わる疑惑の判定をご存知ですか?2015年ワールドカップの準決勝の舞台 スコットランド対オーストラリアの試合終了間際、オーストラリアの選手が弾いたボールを拾ったスコットランドの選手がノックオンオフサイドの反則を取られてしまったのです。

 

レフェリーがスコットランドの選手が弾いてしまったとご判断をしてしまいました。この反則でペナルティゴールを決めたオーストラリアが逆転勝ちとなりイギリス中の波紋を呼ぶレフェリングとなってしまいました。問題のプレーはこちら↓

 

キックオフサイド

続いて、③のキックを蹴るにつについて解説していきます。キックを蹴る際に起こりえるオフサイドは試合開始のキックオフと同じです。キックを蹴るプレーヤーより前からプレッシャーに行くと反則を取られてしまいます。


ソース:トップリーグHP

つまり、キックを蹴るプレーヤー(キッカー)以外はキックを蹴るまでキッカーの後ろにスタンバイし、ボールを蹴ったと同時に、キッカーを追い越しボールを奪い返すために走ります。もし、キッカーより前の位置から走り出した場合は「ピーッ!」オフサイドを取られてしまいます。動かなかったり、後ろに下がる動作であれば笛は吹かれません。

 

では、キッカーより前にいるプレーヤーはプレーに参加できないのか?

 

と疑問に感じるかもしれませんが、そうではありません。ボールをキャッチしたプレーヤーが5m走るか、パスを回すか、キックを蹴った時にオフサイドは解消されます。なので、相手が5m走ったのを確認しディフェンスに行けば反則を取られる事はありません。また、ラックやモール時のオフサイドプレーヤーと異なり、相手がパスを回してもオフサイドが解消します。

 

また、相手プレーヤーが動かなくても、キッカーやキッカーの後ろから走ってきたプレーヤーに追い抜かれた時にオフサイドが解消となります。フォワードのプレーヤーはスタンドオフがボールを蹴るため基本的に全員オフサイドプレーヤーとなります。

 

下記のイラストはスクラムからスタンドオフ(10番)がキックした時のプレーヤーの立ち位置ですが、キッキした時点ではフォワード(FW)全員がオフサイドの位置にいることになります。

 

キックした後、スタンドオフ(10番)より後ろにいたバックス(11番〜15番)のプレーヤーがボールを追いかけて走ります※。フォワードはこのバックスのプレ-ヤーに追い抜かれた時点でオフサイド解消となります。※10番が自分で走って取りに行っても大丈夫です。

 

上記のフォワードの立ち位置だと、8番がまず解消、続いて4番〜7番が解消、最後に1番〜3番が解消となります。早くオフサイド解消したい場合は、フォワードのプレーヤーは一度の後ろに戻ってから、バックスと揃えて前に出る必要があります。その役割を果たすのが、6番、7番のフランカー(仕事人)になります。
【ラグビーの花形ポジションフランカー】

 

以上が、キッカーより前にいるプレーヤーがオフサイド解消について解説しました。まとめると、オフサイド解消は相手が、ボールを持って5m走るか、パスをするか、キックをするか。または、味方のオンサイドプレーヤーが前にいるオフサイドプレーヤを追い抜くかになります。これがシチュエーションの5つ目です。

 

しかし、1点、相手がボールを持って5m走っても、パスをしてもオフサイドが解消しない場合がありますので紹介しておきます。ごく稀なオフサイドですので、「こんな反則の名前あるんだ」くらいで結構です。

 

“10メートルオフサイド”という反則があります。これは、キックの落下地点にいる選手は落下地点の10mから離れる必要があります。よく試合で見るシチュエーションはハイパントキックの時です。

 

下記の動画を参照下さい。少し画像が古いですがハイパントキックの動画です。

 

落下するまでに、走ってボールに追いつく。または、相手がジャンピングキャッチして瞬間のタックルを狙うため、ボールを高く上げて蹴り込みます。通常は下記のイラスト辺りを狙います。

 

しかし、ミスキックをしてしまった際は、下記のイラストのようにフォワードの真上に上がってしまう事もあるのです。

その場合、味方フォワード全員が落下地点の10メートル以内に位置するので相手がキャッチして5m走ってもタックルする事は出来ません。10メートル離れるか、キッカーの位置まで戻る必要があります。

 

しかし、完全に10メートル離れる前でも、通常のキックと同じように味方のオンサイドプレーヤー(10番〜15番)がこのオフサイドプレーヤー(1番〜9番)の前方へ走り出た時にはオンサイド(オフサイド解消)となります。。

 

少しややこしいですが、最初に説明したように、このオフサイドは中々起きないオフサイドなので、「難しいわー!」って方は頭の隅に置いておくだけで結構です。

 

ここまでは、キックしたボールを相手がキャッチする前提で解説いたしましたが、続いて、キックしたボールがタッチの外に出てしまった時に発生するオフサイドについて解説していきます。ボールがタッチに出た場合は、試合のリスタートはラインアウトで行われます。

ラインアウト

ラインアウトはフォワード選手(1番〜8番)+スクラムハーフ(9番)で行われますが、ラインアウトに参加していないバックス(10番〜15番)の選手はアタック、ディフェンスともにラインアウトから10m離れる必要があります。ラインアウトで見るオフサイドはこの10mを離れていない場所からディフェンに行ってしまった時です。

 

この10mの距離は「ボールキャリア」か「ボール」がラインアウトから離れた時に解消されます。ボールが密集から出てきたら解消すると覚えておけばよいでしょう。

 

 

「ボール」がラインアウトから離れるというのは下記動画のようにバックスラインへパスを回すことになります。

 

ボールが出てくる前に、ディフェンスに行ってしまうと「ピーッ!」オフサイドとなってしまいます。以上が6つ目のシチュエーションでもあるラインアウト時に発生するオフサイドの解説です。

 

続いて、ラインアウトと同じく、試合のリスタートを行うスクラムで発生するオフサイドの反則について解説します。スクラムはフォワードの選手8人が組み合う試合再開の儀式です。

 

まず、フォワードのスクラムの中でよく起こるオフサイドは6番、7番のフランカーが、スクラムからボールが出る前に肩を外してしまう反則です。スクラムは前の選手のお尻を肩で押すのが基本的な姿勢ですが、スクラムが押されてしまうと頭を上げてしまいます。下記画像のように。

 

これが、スクラム(FW)の中で起こりえる反則ですが、ラインアウトと同じようにバックスラインでもルールが設定されています。それは、アタック、ディフェンスともにスクラムの最後尾No.8の足から5m離れる必要があります。

 

しかし、これはスクラムハーフ(9番)以外です。スクラムハーフ(9番)はディフェンス時 スクラムの中にあるボールの手前までプレッシャーをかけることができます。下記のイラストの青チームのスクラムハーフ(9番)の位置をご確認下さい。

また、この5mの解消は、スクラムの最後尾No.8にボールを触るか、スクラムハーフがボールを触れば解消されます。以上が、シチュエーションの7つ目 スクラム時のオフサイドについての解説です。

 

それでは「まとめ」です。試合開始のキックオフからオフサイドが発生するシチュエーションについて解説させていただきました。再度まとめさせていただたくと、各シチュエーションで起こりえる反則は、下記の7つです。

①キックオフ:キッカーの前からボールを追いかけるとオフサイド

②モール・ラック参加:最後尾の前からモールに参加するとオフサイド。

③モール・ラックからのディフェンス:オフサイドラインを守る(ラックの最後尾)

④ノックオン:前にいる味方プレーヤーがボールに触ったらオフサイド

⑤キック:キッカーの前からボールを追いかけるとオフサイド。10メートルオフサイドの場合は直ちに離れる

⑥ラインアウト:ラインアウトに参加していないプレイヤーは10mの距離を守る

⑦スクラム:スクラムに参加していないプレイヤーは5mの距離を守る

 

この中でも、特に試合中に多いオフサイドは④のモール・ラック時のディフェンスに行く際、オフサイドラインを守らず前に出てしまう反則です。相手の攻撃が続いて、どんどん前に出られるとディフェンス側は”オフサイドラインまで戻りきれない!”という状況が多いです。

イラストソース:<詳細はラグビールール規則>

 

 

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