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このページでは、ラグビーの試合で頻繁に聞こえてくる用語”アンストラクチャー”について説明します。

 

今日からは、日本代表の試合後のインタビューでジェイミーHCが「アンストラクチャー時のアタックを大切にしたい!」というよう発言をしても何となく理解する事が出来るしょう。

 

また、このアンストラクチャーという言葉、日本では2015年World 杯当たりから耳にするようになりましたが、ラグビー先進国では、普通に使われていたラグビー用語なので、「えっ日本は遅いの?」くらいの気持ちで覚えておきましょう。

ストラクチャーとは?

ストラクチャーとはそもそもビジネス用語でよく使われる言葉です。事業の構造や機構の事を指します。「事業再編には最適なストラクチャーの選択が必要とされる。」という使われ方をします。

 

また、情景を再現する為に使われる建物などの模型もストラクチャーと呼びます。完成前ではなく、完成後の整った状態の事を指します。

 

そして、ラグビーにおけるストラクチャー、つまり整備された状態はどのような状態かと言いますと、分かり易い例ですとスクラムやラインアウトからのセットプレーです。

 

アタック側は、攻撃の陣形を整えサインプレーの準備をします。一方でディフェンス側もしっかりとディフェンスラインを揃え相手の攻撃に備えます。

 

アタックもディフェンスも整った状態、つまりストラクチャーです。

アンストラクチャーとは?

続いてアンストラクチャーについて説明します。アンは否定を意味します。整っているの否定。つまり、整っていない状態の事を指します。言っていることは何となく理解出来ますでしょうか?

 

整っていない状態。。。。

 

と言ってもイメージが湧かないと思いますので例をあげましょう。よくあるアンストラクチャーの場面は、ターンオーバー時のアンストラクチャーです。(ターンオーバー=守備側が攻撃側のボールを奪う)

 

アタック側は、次のサインのために攻撃陣形を整えているにも関わらず、前から相手がボールを持って攻めてくるのです。

 

「ヤンボール!!」(相手ボールの事)

 

と大きな声で味方とコミュニケーションを取りますが、アンストラクチャーな状態では簡単にゲインラインを越えられてしまいます。実際に動画を見ていただくと理解し易いでしょう。

 

下記の動画は、スコットランド対ロシアの試合です。スコットランド敵陣で気持ちよくパスを回していたロシアですが、スコットランドの選手にパスカットされてしまします。

 

ディフェンスの整備なんてしないなかったロシアの選手。どうなるでしょう。(~20秒まで)

 

ラグビーではターンオーバー成功時は正にアンストラクチャーの状態でありトライを奪う大チャンスなのです。

 

何となく理解できたのではないでしょうか。

 

他にもアンストラクチャーの状態を上げてみますと、キックカウンターです。特に、どちらのボールになるか分からないハイボールの時はアンストラクチャーになり易く、有能なフルバックがいるチームはキックカウンターからトライを奪う事も少なくありません。

 

下記の動画の開始20秒~を確認下さい。オーストラリア代表のフルバック イズラエル・フォラウの素晴らしいキックカウンターを見る事が出来ます。同時に、ディフェンス側のラインが”整備されていない”状態である事も確認してください。

 

総じて言えるのは、アンストラクチャーではプレイヤーが個々の判断で柔軟に対応する能力が必要となります。そこには、”セオリー通り”という言葉は通じません。

 

相手のチームの陣形、味方の陣形を瞬時にインプットし”自分の仕事”を見つけすぐに実行に移す必要があるのです。

 

重要なのは、相手が準備してきた戦い方をさせない事如何に想定外の状況を作り出す事が出来るかです

 

何より、15人ひとりひとりが柔軟にアンストラクチャーに対応出来るチームが近代ラグビーでは勝利を勝ち取る事が出来るのです。

 

ここまで理解出来れば、他人に説明できるレベルです。「アンストラクチャー??」となっている人がいれば教えてあげましょう。

アンストラクチャー勝利の鍵?

日本代表のラグビーの試合を見ている方は聞いたことがあるかもしれません。

 

「アンストラグビー」

 

ジェイミーHCが日本代表に就任してから、よく雑誌や新聞で見かけるようになりました。

 

「日本はアンストラクチャーの攻撃が武器だから、アンストラクチャーに持ち込みたい!」

 

アンストラクチャーに持ち込むための戦い方として、基本的に日本代表はタッチの外にボールを蹴り出す事はしません。何故ならば外に出してしまうとラインアウト、ストラクチャーとなってしまうからです。

 

なので、1度相手のフルバック(最後尾の15番)にボールを蹴り、ボールを蹴り返してもらいアンストラクチャーを作り出すのです。

 

そして、もう1つはボールの再獲得を目的としたキックを多用します。ハイパント系の高いキックです。蹴ったボールを競り合い、たとえ自分達のボールにできなくても、こぼれたボールがどちらかのチームに有利にバウンドする可能性があります。

 

とにかくアンストラクチャーが日本代表の勝利の鍵を握っているようです。2019年World Cupでは、パワーアップしたアンストラグビーで決勝トーナメント進出を果たして欲しいです。

 

もしかしたら、2019年の流行語に「アンストラクチャー」がノミネートされているかもしれません。

アンストラグビーはどこの国が得意?

このアンストラグビーを得意とする国は、どこだと思いますか?

  

なぜ、ジェミー・ジョセフ監督が日本代表にアンストラグビーの戦い方を軸にさせているのかという点を考えると理由が見えてきますね。

 

ニュージーランドこそアンストラグビーを得意とする国だからです。

 

2011年、2015年とワールドカップ2連覇としましたが、いずれもアンストラグビーを軸にした戦い方でした。

 

高いパススキルを武器にスピーディーにボールを動かし続けるラグビーは、ディフェンス側にとっては、的を絞りづらいラグビーなのです。

  

そして、長年にわたり、このニュージーランドのラグビーを操ってきたのが、世界最高のスタンドオフと称されたダン・カーターです。

 

むしろ、有能なスタンドオフ無くては、アンストラグビーは完成しないと言っても過言ではないでしょう。

 

彼の卓越したスキル・ゲームコントロール能力を武器に、数位的優位を作り続けたオールブラックスは2大会連続で優勝。

 

そして、2019年 オールブラックスを引退したダン・カーターに変わって10番を背負うのがボーデン・バレットです。

  

彼もまた、ダン・カーターと同じ世界最高のスタンドオフと称されるでしょう。

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