記事の詳細

Pocket

12月30日(日)第97回全国高校ラグビー2回戦に前回大会優勝校の東福岡が登場。東福岡の前回大会2回戦は、浜松工(静岡)相手に、139-0の大量得点でシャットダウンと、毎年の大量得点が予想される試合に注目が集まっていた。

 

昌平(埼玉)相手に快勝はしたが、前半の戦い方に悔いが残る。

 

一方、昌平(埼玉)は敗れはしたものの、前半から王者のミスを誘う激しいディフェンスで、苦しめる事が出来た事は何よりも”財産”になるだろう。

 

このページでは、花園初出場の昌平(埼玉)が今後、全国の常連になる事を予感させる試合だった事を伝えたい。

昌平(埼玉)魂!

近年、埼玉県のトップに君臨していた深谷高校を破っての花園出場であり周囲の期待も非常に高く、今大会は、初出場ながら1回戦で八幡工(滋賀)を26-22で破っている。

 

2回戦では、王者をどこまで苦しめる事が出来るのかが見所でもあったが、後半に入り(気持ちが)切れてしまい68-7という結果になってしまった。が、気迫のディフェンスは王者のミスを誘い、本気を出させた事は間違いない。

 

一方で東福岡は、後半こそフィジカルの強さとランプレーで点数を稼げたものの、前半は低く突き刺ささるディフェンス相手にも、微妙なワイド攻撃でミスを連発し、前半は7-14という大接戦だった。

試合内容

前半8分に№8福井翔大がトライを決め先制するも、昌平(埼玉)のリスタートで大きく蹴りこんだキックから、王者を自陣に封じ込める。

 

ワイドの広いスペースを使い、ブレイクを狙う東福岡に対し、6番フランカー齋藤の突き刺さるタックル、13番センター岡部の激しいタックル、1番プロップの足首に絡むタックルで、東福岡陣地22m付近でスローフォワードのミスを誘う。

 

「行ける。行ける。全然止めれる」昌平(埼玉)の選手たちは、こんな気持ちになっていただろう。一方で王者はまだ余裕の表情。

 

しかし、そこからジワジワと前にでる昌平(埼玉)。9番スクラムハーフ杉山の球出しのテンポが非常に良い。ボールを持って前にでれば、フォワードが遅れずにフォローに入る。

 

前半12分に、東福岡ゴール前5mまで攻め込んだが、東福岡にターンオーバーされてしまう。しかし、そこからのリアクションも早く、東福岡は外に蹴りだすしかなかった。

 

前半13分の昌平(埼玉)ライアウトは後ろにボールがそれてしまい東福岡がボールを拾う。しかし、そこから外にボールを回すも、昌平(埼玉)のディフェンスも早く、パスミスで反対のタッチをわってしまう。

 

この辺から、王者東福岡がイラ立ち始めた。プレッシャーのあるディフェンスに対して、そこまでパススピードがないロングパスは簡単に見られていた。

 

前半14分、東福岡陣地22m付近での東福岡ボールのスクラム、センターで1つ立てた後、福井翔大がブレイクし、外に外に展開。一気に昌平(埼玉)陣地のゴール前まで攻め込む。

 

しかし、昌平(埼玉)突き刺さるタックルと粘りのディフェンスで11番ウイング焼山のノックオンを誘い、昌平(埼玉)ボールとなった。

 

高ぶる昌平(埼玉)フィフティーン。前半17分ハーフ付近まで蹴り返し東福岡ボールのラインアウト。しかし、ここで東福岡のミス、焦る東福岡をしり目に9番スクラムハーフの杉山が落ち着いて、空いた裏スペースにキックを蹴る。

 

東福岡のカウンターもパスミスから一気にディフェンスのプレッシャーを受ける。そして前半18分、大きく蹴りだそうとした東福岡のキックを10番スタンドオフ鳥居がチャージし、ゴール中央へトライを決めた。

 

7-7の同点だ。

 

王者東福岡が2回戦でここまで苦しんでいる試合は久しぶりだ。ゴールを決めて前半20分。

 

さあ、ラグビーはここからだ。

 

力の差があっても、前半20分までは気持ちがあれば競り合う事が出来る。フィジカルの強さ、スピードの差が出てくるのはここからだ。

 

王者東福岡は、”本気でいかないと負けてしまう。”と感じた選手もいただろう。

 

そして、東福岡の2番フッカー牛嶋のビックタックルが試合の流れを変えた。

 

前半20分、10m付近の牛嶋のタックルから、ターンオーバーに成功した東福岡はペナルティーから外に蹴りだし、敵陣ゴール前のラインアウトからリスタートする。

 

モールから、福井翔大がポイントを1つ、そして、9番スクラムハーフ隠塚から10番スタンドオフ丸山、ワイドパスではなく12番センター吉村がクロスに走り込みトライを決めた。

 

「これでいい、これでいい、シンプルでいい」実際には分からないが、そんな事を自分達に言い聞かせているようだった。

 

そう。。シンプルに縦、シンプルに前へ!これを繰り返すだけで、王者は強い。フィジカルとスピードに圧倒的に優位に立つ東福岡は、後半に入ると勢いづき後半だけで8トライをあげた。

 

試合は68-7で東福岡が3回戦にコマを進めたが、昌平(埼玉)が今後、全国のトップと渡り合うレベルになるような予感がする試合でもあった。
↓ハイライト動画

 

Pocket

関連記事

カテゴリー

ページ上部へ戻る