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2017-2018シーズン トップリーグとの入替え戦 日野自動車レッドドルフィンズがNTTドコモを20-17を下し初のトップリーグ昇格を決めた。

ホイッスル終了間際のNTTドコモの攻撃は、なんと47フェイズと体力的にも限界の中、最後まで目標達成に向け諦めなかった日野自動車フィフテーンは、やはり日本ラグビー躍進の鍵を握っているかもしれない。

 

下馬評では、NTTドコモ優勢と言われていたが、日野自動車を勝利を掴む事が出来た要因はなんなのだろうか。特にトップチャレンジリーグ 九州電力戦の戦いを見れば入替え戦での勝利など予想は出来なかった。

ミスなしのキック合戦

この試合で幾度のキック合戦があっただろうか。

 

スタンドオフのスタメンを任されたのは染谷茂則。シーズン当初はクリップスが10番を背負う事が期待をされていたが、サンウルブズでの怪我の影響もあり本来のワークレートの高さを取り戻せていなかった。

 

ただ、キックに関してはクリップスより染山の方がスキルは高い。大学時代も細谷監督からもキックについては高く評価されている。

 

この試合でも、右足・左足と上手く使い分け敵陣深くに切り込んだ。前半最後の2本目のトライは染山の裏キックからトライが生まれており、更にコンバージョンは2本とも難しい位置から決めている彼のキック無しではトップリーグ昇格は無かっただろう。

 

一方でフルバックのカカのキックも、ノーミスの仕上がり。前半1本目のトライはカカの裏キックからウイング小澤のトライを演出している。カカ本来のランプレーは見る事が出来なかったが、ディフェンスも安心して見られるハイスペックプレイヤーだ。

 

一方でドコモのスタンドオフは、南アフリカ代表のリアン・フィルヨーン。やはり、スピード感は日本人選手とは一味違い”早い!”しかし、ペナルティーからの大事な場面、ゴール前5mを狙ったタッチキックが日野インゴールまで転がってしまうミスキックをしてしまった。

 

ノーミスでやり遂げた日野のキックマネージメントが、この試合の3点差を演出できた要因の1つである事は間違いないだろう。

トップリーグを経験した仕事人

日野自動車には、トップリーグを経験した選手が何人も在籍している。この試合でも、1番 久富、2番 崩、5番村田、7番佐々木と4名がトップリーグ経験者だ。

 

なかでも、村田と佐々木は日本トップレベルの第3列として活躍してきた選手、日野をトップリーグ昇格するための十分な人材は揃っていたのかもしれない。

 

この試合でもこの2人の仕事量は素晴らしいものがあった。タックル、ブレイクダウンでの絡み、ポイントへの寄りの早さはトップレベルの感覚が体を動かすのだろう。

 

ボール支配率はドコモが勝っていたものの、日野の安定したディフェンスラインを切り崩す事が出来なかった。

 

来季はまたトップリーグでの戦いに挑むであろう2人、1年目の残留が一番難しいとされる初昇格のチームを更にレベルアップさせてくれる事を期待する。

最後まで最初のペースを引きずったドコモ

「まじ?ドコモ?」ドコモとの入れ替え戦が決まっ時、このようなネガティブな発言をした日野の選手も少なくないだろう。

 

「下馬評での評価は優勢」、ドコモの勝利を予想した人が多かったはずだ。10番のフィルヨーンをはじめ、№8にも南アフリカ代表のワーレン・ホワイトリー、11番ウイングに大型ウイングの7人制代表 ジョセファというようなメンバーが名を連ねていた。

 

しかし、試合が始まってみれば前半から仕掛けていくことはなく、日野のペースに合わせながらじわりじわりといった戦い方、前半の30分にドコモの良いペースで攻め続ける時間帯もあったが、波に乗る事はなかった。

 

困った時は、13番センターのパエア・ミフィポセチのタテに頼りすぎた戦い方も、アンストラクチャーを作る場面も少なく最後まで日野ディフェンスラインを崩す事は出来なかった。

 

1発勝負の入れ替え戦だけに、悔やまれる戦い方だっただろう。

最後に

何より、来期 日野自動車は初のトップリーグでの戦いとなる。山下大悟(現早稲田監督)をプロとして獲得し、少しずつチームを強化を続けて4年。

 

ようやく、結果が実る時が来たようだ。逆に言えば、一番怖い年でもある。

 

トップリーグ昇格を目標にしたチームは、既に目標を達成してしまっているのだ。

 

かつて、トップリーグまで上り詰めた横河電機、三菱重工は1年でその姿をトップリーグから消している。

 

今年が正念場。いずれにしろオープン戦での練習相手もこれまでとは変わってくる。

 

これまでの、トップチャレンジメインではなくトップリーグをメインの構成となる可能性は非常に高い。怪我も増えるだろう。

 

その中でも、定期戦を行っている親会社のトヨタ自動車に肩を並べるチームまでレベルを上げてきた事はトヨタグループとしても誇らしい事だろう。

 

また、トップリーグの順位を踏まえると、豊田自動織機と同じ組に入る可能性もある。そうなれば、トヨタグループでラグビー部を持つ自動車製造会社がリーグ戦で戦う事になる。

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