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2019年6月 ラグビー界に衝撃が走ったトップリーガーのコカイン所持事件。バックスの樺島亮太とスティーブン・イエーツ2名が懲戒解雇となり、このまま「トヨタのラグビー部も終わる。。。」と囁かれていたが、2020年1月からのトップリーグ参戦を目指す事を記者会見(2019年8月8日)で発表した。

 

会社で働く姿勢、ファンからの声援もチーム存続を後押ししたようだが、当サイト管理人としてもトヨタ自動車ラグビー部も存続は大変うれしく思う。「トヨタ自動車が好きか?」と言われると、答えに困るが、「トヨタのラグビー部は好きか?」と質問されると、「好きだ!」と声を大にして答えるだろう。

 

大学ラグビーを牽引したスターが続々と入団するトヨタ自動車の試合には、毎年注目したくなる。

 

過去にはスーパーブーツ廣瀬佳司、関東学院最強時代を築き上げた仙波優、ミスター№8 菊谷 崇、花園の大スター正面健司、そして最近では、世界に通用する3列 姫野和樹などなど、大学ラグビーを盛り上げた選手など続々とトヨタ自動車に入団している。

 

何よりも、ラグビー部員の人間性は素晴らしいと感じる。トップチームでありながら、下部リーグにも学生にも偉ぶらない選手1人1人の人間性には尊敬できるものがある。スカウトが人間性を見抜いているからだろうか。それとも、世界一の企業というバックグランドを背負っているからだろうか。

 

もし、後者であるならば、今回の事件はトヨタ自動車にとって非常に残念な事だろう。

トヨタ自動車の立ち位置

今回の会見の中で、「勝つことを優先し、スピード感を持ったチーム変革を求めるあまり、身の丈に合った組織運営や、本来備えるべき倫理観が欠如」と言うコメントがあったようだが、近年 コーチ陣もこれまでのOB陣体制ではなく、海外から呼んだりと強化を続けている。

 

正社員も出社はするが、バリバリの担当業務を持つわけでは無い。また、姫野選手クラスになると、会社に顔を出すのは数カ月に1回となる。

 

ともなれば、トヨタ自動車が何を売って社会に貢献している会社なのかは把握をしていても、トヨタグループの中での立ち位置までは把握出来ていないのかもしれない。

 

トヨタ自動車は、トヨタの自動車を製造する部品メーカー、車両メーカー数百社のトップに君臨する日本を代表する大企業だ。

 

部品メーカーは自動車の部品を開発・製造し、部品をトヨタ自動車に納める。その部品をトヨタ自動車⇒車両メーカー(トヨタ車体、日野自動車など)に支給し、完成車両(ランクル200など)として買い戻す。

 

トヨタのクルマづくりに携わる数百社は、コンプライアンスの遵守にも厳しく目を光らせる必要がある。何故ならば、簡単に言うと、自分の会社が損失を負ってしまう以外に、何よりトヨタに怒られるからだ。

 

トヨタ自動車⇔仕入先会社の間には、トヨタ期待値というものが存在する。これは、トヨタの「もっといいクルマづくり」をするうえで、仕入先に対する期待値を毎年申し入れるのである。

 

原価低減、円滑なプロジェクトなどなど。会社毎に内容は異なるが、経営するうえでの大前提、安全・品質・コンプライアンスは、どこの会社に対しても織り込まれている。もしコンプライアンスに問題があれば、直ちに、原因を追究、対策を立案しトヨタへ報告しに行かなければいけない。

 

「またですか?」「他は大丈夫なんですか?」と強く叱責される事もあるだろう。それ以上に、「もっとこうしたらどうでしょう。」と対策を一緒に考えるのもトヨタ自動車の役割だ。

 

それが、親対子の関係だ。この関係性を踏まえると、今回のコカイン薬物事件はトヨタにとって、どう説明すれば良いのかも分からないだろう。日本ラグビー、日本のスポーツ界を震撼させる大事件となったのだから。

 

毛髪検査をさせられた、同じスポーツ部の社員もとんだとばっちりだ。あまりスポーツに興味が無かった社員からは、「グランドの白い白線は○○インだったらしいよ。」と悪ふざけた冗談も聞こえてくるのが現状だ。

 

一方で、歴史あるラグビー部の活躍を望む声が多かっただけに、復活の方針を後押ししたようだが、再発防止策を日本ラグビー協会に報告し、判断を待たなければいけない。

 

ラグビーファンとしては、この再発防止策が凄く気になるところだろう。そしてなにより、再発防止策を導き出したプロセスが気になる。

 

恐らく、そのプロセスは、早いうちから子供に教えたいトヨタ自動車の問題解決8ステップではないだろうか。

トヨタ自動車の問題解決

企業で働く人であれば、誰もは一度は聞いたことがあるのではないだろうか。「トヨタの問題解決」。トヨタの問題解決を学び習得すれば人生観をも変わるとも言われている。何故ならば、人生そのものが、問題を解決する連続だからだ。

 

トヨタの新入社員は、この問題解決手法を用い自分の課題に取り組み、最終的にはA3用紙にまとめ報告する必要がある。ウソかホントかは分からないが、トヨタ自動車を築き上げた先人達は、このA3資料を見て内容がよければ「おーまだまだ、うちの会社は安泰だ」と判断していたのだ。

 

逆に、このA3資料のデキが悪いと、新入社員の上司は、この世の終わりかと思うくらいバカ怒られてしまうらしい。それ程、この問題解決手法を習得するのは大事な事なのだ。

 

トヨタの問題解決を学び、実践できるようになれば、自分の前にそびえ立つ問題という壁を1つづ越えて行く事が出来る。

 

まだ、トヨタの問題解決を知らない方も、一度は学んでおきたい手法だ。しかし、問題解決手法を教えてくれるコンサルティングや参考書はいくつも存在し、伝え方が違う事もあるため先生選びは非常に重要なポイントだ。

 

例えば、一般的に8ステップを説明する際、以下のステップが大項目となっている。

  • STEP1 問題の明確化
  • STEP2 現状把握
  • STEP3 目標設定
  • STEP4 要因解析
  • STEP5 対策立案
  • STEP6 対策実行
  • STEP7 効果確認・評価
  • STEP8 標準化

 

一方で、大項目の説明から少し分かり易くなっている参考書は以下の説明となっている。

  • STEP1 問題を明確にする
  • STEP2 問題を層別し、問題点を絞り出す!
  • STEP3 目標を設定する
  • STEP4 真因を特定する
  • STEP5 対策を立案する
  • STEP6 対策を実行する
  • STEP7 結果と取り組み過程を評価する
  • STEP8 標準化し横展する。

 

他にも、あるべき姿と現状とのギャップを問題とするSTEP1では、あるコンサルティングは、「あるべき姿は大きく!」と言うが、とあるコンサルティング会社は「あるべき姿はユートピアではない!」と教えてくれる。

 

ちなみに、今回の事件でトヨタは「ラグビー行動指針」を作成し、”業務時間のあるべき姿”が盛り込まれているようだ。

 

問題解決を学ぶうえで、スーッと頭に入ってくるような分かり易い言葉遣いがされいる参考書をおススメする。著者の肩書で選ばらないように。

トヨタの問題解決

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ラグビー憲章

また、今回の会見で、今後の再発防止へ向けては
1 正しい倫理観、スポーツマンシップの醸成
2 スタッフの役割の見直し
3 抑止力の向上
を表明しているが、 1 正しい倫理観、スポーツマンシップの醸成の中で、是非とも、1度は読み返して欲しいモノがある。

 

それは、ラグビー憲章だ。

 

読み返したら、自分のお子さんにも読み聞かせて欲しい。ラグビー関係者の中でも、知らない人が多いラグビー憲章だが、物事が上手く前に進まなくなった時や、自分の考えを確かめたいときに、このラグビー憲章を思い出して欲しい。

 

ラグビー憲章は、ラグビー競技規則と同じくらい大切なラグビーの掟。ラグビーの成長に欠かせない5つの言葉(品位・情熱・結束・規律・尊重)は、子供であれば、きっと学校生活でも役に立つ。

 

ラグビー憲章を知らなかった人は一度、自分の胸に聞いてみては如何だろうか。

品位ある行動が出来ているか?
⇒品位が備わっている人は、誰からも尊敬される

情熱を持って取り組んでいるか?
⇒情熱を持って自分の仕事を進めているサラリーマンはどれくらいいるだろう。。。

③仲間と信じ合っているか?

④決められたルールを守っているか?
⇒ルールは破るためにある!といつまで言い続けるか??

⑤相手を尊重しているか?
⇒ラグビーの試合で、一番尊重すべきはレフェリー

 

どうだろう。ラグビー憲章でありながら、出来ていない項目が3つも4つもあるラガーマンも中にはいるだろう。この5つの言葉がばっちり当てはまるラグビー選手と言えば、日本代表リーチ・マイケルだろう。

 

南アフリカ戦(2015年W杯)での統率力。仲間を信じ本気で日本代表をW杯決勝トーナメントまで進めるという情熱。グランドの上でも私生活でも自分で取り決めたルーティンを継続したからこそ、2大会連続で日の丸を背負うキャプテンとして活躍を続けている。

 

リーチ・マイケルなら、ラグビー憲章を読んだ事が無くても、何も心配はいらない。既に備わっているのだから。

 

もし、ラグビー憲章について詳しく学びたいという人は、村上晃一さんの「ラグビーが教えてくれたこと」をおススメする。小学生向けの本だが、ラグビー憲章について分かり易く教えてくれる。

ラグビーが教えてくれること

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さあ、トヨタ自動車の練習再開は2019年11月。強化部から外れ業務時間の緩和も無くなるかもしれない。

 

近年はシーズン中は昼から練習が当たり前のトップリーグの中でも、トヨタ自動車ラグビー部員は定時まで仕事をし、そこからグランドに移動し練習参加と、確実に今よりも苦しい環境になってしまう可能性もあるが、地域のボランティア活動を通じ、地域・会社からの信頼回復をいち早くお願いする。

 

来年には、オールブラックスの№8 キアラン・リードの加入も決まっているだけに、ファンも早く試合を見たいはずだ。これからも、日本のラグビーを盛り上げていって欲しい。トヨタ自動車のラグビー無しでは、日本ラグビーの発展は無いのだから。

 

以上 最後までご覧頂き有難うございます。

 

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