ラグビーQ&A

ラグビーのポジションと役割を確認しておこう!

ラグビーは15人という多数のメンバーで行われるスポーツである。そしてそれぞれに決められているポジションがある。

フォワード

まず大きく分けるとフォワード(FW)が8人で、バックス(BK)が7人であり、さらにFWはフロントロー、セカンドロー、バックローに分けられ、バックスはハーフバック、スリークォーターバック、フルバックに分けられる。

 

FWはスクラムを組み、ラインアウトでボール奪い合い、捕まったボールキャリアーに駆け付けボール争奪戦に身を削る。

 

そして時にはディフェンスを蹴散らすような突進でチャンスを作るなど、当たって、倒れされて、下敷きになって踏まれても、また立ち上がりプレーに参加するという、激しくタフなポジションである。

フロントロー1番、3番


引用:日刊スポーツ

フロントローの両サイド(背番号1・3)はプロップ(Prop=PR)と呼ばれ、支柱・支えの意味であり、文字通りスクラムの支えである。

 

スクラムの最前列で相手と組み合い、ラインアウトではジャンパーをリフト(持ち上げる)する役目を持ち、密集戦では相手を押し込む。

 

特にスクラムでは直接相手選手と組み合うため色々な駆け引きが必要となり、国代表レベルのPRは経験が豊富なベテラン選手が多い。

 

またチームで最も体重のある選手が多く、どうしても動きが悪く見えてしまうので、かつて口の悪い人は「アメリカンフットボールのキッカーと同じで、スクラムのポイントに来て、スクラムを組んでりゃ試合が終わる。」

 

などと揶揄してきたが、現代のラグビーにおいてはフェーズ(連続して攻撃する回数)が多いため、プロップが密集を守る機会が多く、ハードなタックルも要求される。

 

このように縁の下の力持ちといったポジションだが、2019ワールドカップで見せた稲垣選手のトライは、それだけに大変に価値があったのである。

 

世界的に有名な選手の名を上げると、南アフリカのビーストこと、ムタワリラ選手がこのポジションだ。ワールドカップ2019年では日本代表の稲垣選手に危険なタックルを決め、その怪力っぷりを日本のラグビーファンの目に焼き付けた。

 

フッカー2番

フロントローの中央(背番号2)はフッカー(Hooker=HO)で、引っかけるという意味であり、スクラムに投入されたボールを足で引っかけて後方に送る(フッキング)からである。

 

スクラムでは両脇のPRをしっかりバインドして、ヒットするタイミング、体重をかける方向、耐えるか押すかの判断等全体をリードする。

 

ラインアウトではラインアウトのスローワーとなることが多い。(ルール上で正式に決まっているのではなく、日本では1980年代前半くらいまではフランカー《後述》がスローワーをしていた。)

 

密集戦では素早い寄りとボールの奪取力、そしてフォローやカバーディフェンスのポジショニングなどのゲームの流れを読む力と、パワーはもちろん、ハンドリング・判断力・機動力が要求される。

 

そのためバックロー経験者も多く、またキャプテンを務めることも多いポジションでもある。

 

日本代表では、堀江選手。世界の名選手と互角に戦える屈指のフッカー。その堀江選手がトッププレイヤーとして推薦するのが、オールブラックス代表のフッカー ダン・コールズだ。

ロック4番、5番


引用:RNZ
フロントローの真後ろでバインドをするセカンドローの2人(背番号4・5)は、ロック(Lock­=LO)と呼ばれ、錠(じょう)の意味を持つ。錠前と言えばイメージしやすいだろうか。

 

スクラムにがっちり鍵をかけ、固めるということから来ているが、大柄の選手が多いためよくRock(岩)と誤解されているのは、あながち間違いではない。

 

特徴として長身の大型選手が多く、国際レベルでは2mを超える選手もいる。スクラムではその名の通りフロントローをロックし、押す力、耐える力を伝える。

 

そしてがっちりロックをするには背が高い方が有利であり、またスクラムは横に広いよりも縦に長い方が有利であることが、高身長の選手が適任とされている由縁である。

 

そして当然ながらラインアウトやキックオフの空中戦でも高身長は有利であり、キャッチャー(ジャンプをしてボールを取る人)となる。

 

リフト(体を持ち上げること)され腕を伸ばした最高点は4mにもなることがある。そして密集戦での体を張ったファイト、ボールを持って強烈な突進と、頼りになる選手であり、そのチームのFWの象徴とされることが多い。

フランカー6番、7番&ナンバーエイト8番

バックローの両サイドに付く2人(背番号6・7)は、フランカー(Flanker=FL)と呼ばれ、軍事用語で側兵や側面部隊のことを言う。

 

近年ではオープンサイド(グラウンドの広い側)フランカーとブラインドサイド(グラウンドの狭い側)に分かれることが多く、特に背番号についての決まりはない。

 

ボールの狩人・仕事人などと称され、攻守の要として求められるスキルも多く、タックルの正確さ・激しさ、ブレイクダウン(タックルして選手が倒れた時に起こる争奪戦)時のボールを奪う能力、

 

スピードと持久力、BKラインでのパス回しにも参加できるハンドリング、そして2次、3次と先を考える判断能力と多岐にわたる。

 

またラインアウトでは第3の選手としてキャッチャーになることもある。(1980年代前半まではフランカーがスローワーを務めていた。

 

当時は小柄なフランカーも多く、1ボール制《1球の試合ボール》だったため、スクラムからすぐ離れることが出来るフランカーがその役目も担っていたが、現在では3ボール制で、スクラムから直接タッチを狙うことも少なく、そのメリットも無くなっている。)

 

何よりも相手を恐れず、苦しい時でも80分間変わらないパフォーマンスをし続けるメンタルの強さが必要となってくる。

 

そしてスクラムの最後方の選手は(背番号8)はナンバーエイト(No8)という。前から8番目の選手という意味だが、ここだけ他とは異質な名前の付け方である。

 

50年ほど前には無かったポジションであるためだが、これは6番・7番・8番をまとめて「バックロー」と呼び、その真ん中を「バックローセンター」と呼んでいた。

 

そして第3列という言葉でわかるように、それまでは3-2-3で組んでいたスクラムを3-4-1に改めた際に、もともと7番だったバックローセンターの背番号を同時に8番と改めたことによって「ナンバーエイト」という呼び名になったからである。

 

世界的には「エイトマン」とも呼ばれている。(余談だが、懐かしいアニメのキャラクターと同名で、ロックの選手を「進撃の巨人」という人もいる。)

 

-高身長で大型の選手が多く、ロックのようにラインアウトやキックオフのキャッチャーになることもあるし、もちろん密集での暴れっぷりも望まれる。

 

しかしデフェンス面において、フッカーが引っ張ってリードしていくスクラムを、最後部で調整の指示を出し、相手チームのBKの陣形から攻撃パターンを読み取る。

 

そしてフランカーが前方にプレッシャーをかけていくのに対し、ディフェンスラインの穴を埋め、ラインブレイク(ディフェンスラインを突破する)してきた選手を仕留めたり、キック処理にも働きかける。

 

アタック面ではスクラムから直接攻撃したり、BKラインに参加して突破をしたりと身体能力・機動力、判断力等総合的な能力が必要とされ、まさに「エイトマン」ならぬ「スーパーマン」のようなポジションである。

 

そしてこのようなポジションの特性から、バックローはフッカーと並びキャプテンが多い。

 

名キャプテンとして有名な選手は、元オールブラックス代表のリッチー・マコウ選手。ワールドカップ2011年、2015年連続で優勝に導き、自信としても、3度の世界最優秀選手に選ばれている。

 

そしてもう一人、若くして代表100キャップを獲得したオーストラリア代表のマイケル・フーパー。ハードなタックルに、ボールを継続するスキルはフランカーとして、お手本としたい。

バックス

BKは大型の選手が並ぶFWに比べスリムな選手が多い。

 

FWが獲得したボールをいかに攻撃に結ぶかを考え、パス・キックの高いスキルと、ディフェンスラインを突破して前へ進む強靭さ、ランのスピード、そして相手の突進を一発で止める強いタックルと、スペースへ蹴りこまれたキックの処理というように、大変見せ所の多いポジションである。

スクラムハーフ9番


引用:ESPN

ハーフバックのうち、スクラムにボールを投入する選手(背番号9番)はスクラムハーフ(Scrum half=SH)と呼ばれ、スクラムの回りにいる人という意味である。

 

スクラムやラインアウト、モールやラックなどの密集から出たボールを最初に(原則として)扱い、そのボールが出た瞬間に相手はボールめがけて突進してくるので、パスするか、キックするか、自分で持って走るかという選択を瞬時に判断する能力が必要とされる。

 

そして俊敏性と、各ポイントに常に素早く駆け付けるスタミナも条件である。

 

2019年のワールドカップ(以下RWC)で南アフリカ代表優勝の原動力のひとり、SHのファフ・デクラークは、小柄ながら素早いプレッシャーと鋭いタックルで大柄な選手をなぎ倒すフィジカルの持ち主で、正確なパスと無尽蔵なスタミナでゲームをコントロールする。

 

また左足で繰り出すキックも正確で、味方を前方に押し出し相手ディフェンスの勢いを止める。しかし何といっても「9人目のFW」と称されるパワフルなサイドアタックは強烈で、日本代表戦ではトライを挙げた。

 

2m越えの選手に胸倉を掴まれても不敵な笑みで返し、その気の強さから「小さな巨人」というニックネームもついた。

 

世界的に見ても小柄な選手が多いこのポジションは、日本にも好選手が輩出している。

 

今回のRWCで活躍した流大選手(サントリー)、田中史朗選手(パナソニック)、前回のRWCで素早いパスアウトで攻撃のテンポを上げた日和佐篤選手(神戸製鋼)等が挙げられるが、

 

やはり堀越正巳選手(現立正大学ラグビー部監督)、村田亙選手(現専修大学ラグビー部監督)の同時代のライバル同士も際立っている。

 

堀越選手は、鮮やかなパスワークと、「ボールのあるところ堀越あり」と言われた神出鬼没の動きと、相手ディフェンスの穴を突く巧みさを持ち合わせた。

 

一方村田選手は、どんな体勢からでもパスを放れる体幹の強さと、左足からの正確なキックと、そして20mならオリンピックの短距離走メダリストより速いと言われたスピードを活かした直線的なサイドアタックは、あっという間に相手ディフェンスを抜き去った。

 

2人とも同時にRWCに選出されているが、惜しむらくは現在のように戦略的入れ替えというルールが無かったため、1試合でタイプの違う2人のプレーを見ることが出来なかった。

スタンドオフ10番


引用:THE ANSEWER

スクラムやモール・ラック等密集からSHが捌いたボールを最初に受ける(原則的に)背番号10の選手はスタンドオフ(Stand off=SO)と呼ばれる。

 

正確にはスタンドオフハーフが短くなったもので、離れて立っているハーフという意味である。

 

現在では日本とアメリカ以外、国際的にはフライハーフ(Fly half=FH)と呼ばれることが多い。これはよくキックをするポジションで、ボールをflyさせるハーフバックという意味である。

 

また国によっては(主に南半球)ファースト・ファイブエイス(1st Five-eighth)と呼ばれることもある。これはフロントローからフルバックまで8列に分けた場合の5列目という意味である。

 

(現在のルールでは7列目はなく、7人FWが許されていたころには、セブンエース《Seven-eighth》というポジションがあった。)

 

ボールを受ける瞬間はノーマークとなるため、様々な攻撃を選択するこができ、そのプレーが攻撃の起点となるため「司令塔」と言われるポジションである。

 

戦術眼はもちろん、ラン、パス、キックのスキルが重要で、何よりもラグビーの理解度が高く、状況判断力、試合の流れを読む冷静さが要求される。

 

また現在では、大型FWが密集サイドからSOを狙って突進することが多く、ハードなタックルも要求され、かつてのように「うまいSOはジャージを汚さない。」とは言っていられなくなった

 

2003年の第5回ワールドカップ(以下RWC)の決勝で劇的なドロップゴールを決め、イングランド優勝の立役者となったSOジョニー・ウィルキンソンは、高得点を叩き出したキック能力や、華麗なランプレーが評価されているが、密集サイドを突いてきた120kgのPRを仰向けに倒すなどディフェンス面でも凄さを見せた。

 

もちろんプレッシャーをかけた後のカバーディフェンス、蹴り合いになった時の正確なキック処理も必要な条件である。

 

「ウエールズの谷間には、SO製造工場がある。」と言われる程バリー・ジョン、フィル・ベネットら伝説的な名SOを輩出してきたウエールズだが、日本においては和製バリー・ジョンと呼ばれ、

 

新日鉄釜石の日本選手権(当時)7連覇の牽引者で、日本代表のキャプテンもした松尾雄治選手も、世界に誇れる日本屈指の司令塔である。

 

左右利く正確なキック、素早く長いパス、スラローム走法と呼ばれた華麗なステップ。しかしどんな場面や得点差であっても戦局を見極め、難局を切り開く卓越した戦術眼が真骨頂だった。

センター12番、13番

SOの後方の選手(背番号12・13)はセンター・スリークォーターバックを略してセンター(Center three-quarter back=CTB)と呼ばれ、6列目(6/8=3/4)の真ん中に位置する選手である。

 

CTBの役割はSOから受けたボールをパスしたり、スペースにキックしたり、あるいは自分で突破をはかったりと、色々なスキルが要求されるが、

 

セットプレー(スクラムやラインアウト)ではCTBのところで1度捕まることが多く、俊敏性とともに密集のプラットフォームとして、当たりの強さを持っていなければならない。

 

アタック・ディフェンスともに、スピードが乗ってからのコンタクトプレーが多いので強靭さと、オフロードパス(タックルをされながらのパス)等のスキルが要求され、まさに勇気を持ったタフな切り込み隊長というところである。

 

また12番をインサイドCTB、13番をアウトサイドCTBと呼ぶが、インサイドCTBはセカンド・ファイブエイス(2nd Five-eighth)と呼ばれることもある。

 

この言い方をした場合12番は5列の選手となるわけで、12番と10番の役割が似ていることによる。今回のRWCでSOとして大活躍した田村優選手(キャノン)は、前大会インサイドCTBで出場しているし、今大会インサイドCTBを務めたイングランド代表主将のオーエン・ファレルは、前大会SOで出場している。

 

しかし日本では長い間、左CTB、右CTBという分け方をしてきていた、それには利き足、ペアを組むウイング(後述)との相性まで考えられていたが、スピーディーなメイクライン(ライン構成をすること)がしやすかった事もある。

 

このインサイドCTBを定着させたのは、ミスターラグビーこと故・平尾誠二選手であろう。平尾選手自体もSOであったが、当時は高校レベルから優秀なSOが多く、自分がインサイドCTBに回ることによって、彼らの力を引き出すとともに、自分のプレーの幅も広げていった。

 

「(SOより)ひとつ遠くのポジションにいると、ゲームメイクの新しい発想が沸いてくる。」これはしだし名言である。あの切れ味鋭いステップで、次々とディフェンスを切り裂く姿はまた新しい伝説になるのであろう。

 

またアウトサイドCTBにはパワフルな選手が多いが、特に目立つのがオーストラリア代表のサム・ケレビだ。フィージー出身で、105kgの巨体からタックラーを跳ね飛ばすハードランが持ち味で、中盤での突破役である。

 

当然強烈なタックルの持ち主である。昨シーズンよりサントリーでプレーしているので、今シーズンも日本であの突進が見れそうだ。

 

そして日本代表不動のアウトサイドセンター、ラファエレ・ティモシー(神戸製鋼)は人に強いランが魅力だが、もともとSOの選手で、インサイド・アウトサイドCTBのどちらもこなし、キックも左右両足使える。

 

また、バックフィリップパスなどトリッキーなパスも得意で、つなぎ役としての評価も高い。

 

 ウイング11番、14番


引用:RETROMO

スリークォーターバックの両端に位置する背番号11・14の選手はウイングスリークォーターバック、略してウイング(Wing Three-quarter Back=WTB)と呼ばれる。翼の意味であり、よく両翼の選手などと表現される。

 

そして最後尾の選手(背番号15)はフルバック(Full Back=FB)と呼ばれ、文字通り最後尾に位置することからこう呼ばれる。

 

このWTB、・FBの3人を、SO・CTBの3人をフロント3と呼ぶのに対しバック3と呼ぶが、ニュージーランド(以下NZ)では、ワールドカップ(以下RWC)開催以前は、1stFE(SO)が10、2ndFE(インサイドCTB)が11、アウトサイドCTBが12、WTBが13・14、FBが15と背番号表示していたことがある。

 

(’83年の高校日本代表のNZ遠征では、日本も同じ背番号表示にしたため、写真を見ると日本人のポジション感覚では分りづらかった。)もっとも元オーストラリア代表で殿堂入りも果たしたディビット・キャンピージーは、左WTB・右WTB・FBとどのポジションの時でも11番を付けていた。 

 

 WTBは切り札・フィニッシャー(仕留め人)・スピードスターなどと華やかな言葉で例えられるように、味方が繋いだボールを、快足を飛ばしてトライを挙げるのが役割であり(あくまで基本形で、理想であるが。)、何と言ってもランのスピードが要求される。

 

今回のRWCで大活躍した福岡堅樹選手(パナソニック)はその俊足ぶりから、「フェラーリ」と呼ばれたが、かつては俊足WTBを「〇〇2000ターボ」と呼んでいた。

 

また元日本代表の大畑大介選手(神戸製鋼アンバサダー)は、テストマッチ(国代表チーム同士の試合)のトライ数69の世界記録を誇る快足WTBだったが、スポーツマンの筋肉バトルのTV番組で2度優勝するという驚異の身体能力も持っていた。

 

これらの切れ味鋭い「刀」のようなWTBに対して、パワーで切り裂く「斧」のようなWTBで強烈なインパクトを残したのは、元NZ代表の怪物WTB、故、ジョナ・ロムーである。

 

196m・120kgの巨体に、100mを10秒5で走る爆発的なスピードで「暴走機関車」「空飛ぶ巨象」などと呼ばれていた。

 

特に1994RWC準決勝のイングランド戦で見せた、スペースがない場所でボールを受けたにも関わらず、堅守でならすマークのWTBとFBを立て続けに仰向けに跳ね飛ばして奪ったトライは、まさに名場面である。40歳で亡くなったことが大変惜しまれる。

 

当然キックパスなどハイボールのキャッチも重要な役目であり、簡単にタッチに押し出されない、強靭さも必要になってくる。

 

そうしてこの刀タイプのWTBをオープンサイドWTBとしてフィニッシャー、斧タイプのWTBをブランドサイドWTBとしてペネストレイター(突破役)として固定するチームも増えている。

 

次のワールドカップで注目されるであろう選手が、オールブラックス代表のケイレブ・クラーク。故ジョナ・ロムーを彷彿させるスピードとパワーは、チケットの売り上げにも貢献するはず。

 

フルバック15番


引用:サンケイフォト

FBはチーム最後尾でチームを指示統率し、防御ラインの最後の選手となる。陣地を挽回するために正確なキック力が要求される。

 

またキックに対するフィールディングが多く、特にハイパント(高く蹴りだすキック)で競り合うことが多いので、ハイボールのキャッチ能力と、競り合う選手に負けない勇気が必要になってくる。

 

この勇気は最後尾で1対1のタックルをすることにも活かされる。そのため全体的に大型の選手が多く、FWからの転向者もいる。

 

そして守備の最後の砦であるとともに、攻撃のエキストラマンでもあり、ラインに参加してオーバーラップ状態(人数で優位にたつこと)を作ったり、キャッチをしたボールをそのままカウントアタックすることもある。責任感と大胆さを併せ持つポジションといえる。

 

以前のFBはどちらかというと守備の堅いのが特徴の選手が多く、元スコットランド代表のギャビン・ヘイスティングはハイボールの競り合いに強く、何処のスペースに蹴られても、必ずすぐ追いつくという巧みなポジショニングで、プレーの読みの深さが抜群だった。

 

もちろんキックも正確で、キャッチングした後のハイパントは形勢を一気に逆転させた。

 

最近はFBが積極的にラインに参加する戦法が多く、キックを蹴らずにカウントアタックを仕掛ける場面も多い。

 

これは決して守備をかまけているのではなく、それをカバーするWTBとの連携する動きが密になってきているからである。

 

それだけにWTBもFBとしてのスキルを求められるようになってきている。

 

本来はSOの選手ながら、今回のRWCではFBをこなしたNZ代表のボーデン・バレットは、その卓越したスピードとボディーコントロールの巧みさでWTBもこなす

 

またその弟のジョーディ・バレットもWTB・FBとの併用で選出されている。

 

日本でも松島幸太郎選手(フランス・クレルモンン)は、本来FBの選手であるが、WTBで先発してゲーム後半ではFBに回ることが多い。

 

これもWTBとFBを、連動する1つのポジションとしたバック3という考え方であり、最近のラグビーの傾向であると言える。

 

そして色々なポジションの名称と、その役割について述べてきたが、BKの選手でもすぐそばの選手が捕まれば、そこにすぐ駆け寄りスイープ(寄ってくる相手プレーヤーを押し込むこと)をしたり、

 

密集サイドでパスを受けたりと、FW並みのパワーが必要になるし、FWもラインに入ってパスをしたり、果てはキックまでとBKのプレーが必要になってくる場面がある。

 

これからのラグビー選手にはポジション独自の個性とともに、オールマイティーなスキルも求められるであろう。

 

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