このページでは、日本ラグビーでも今後メジャーになりつつある”キックコーチ”について紹介したい。
日本ではメジャーではないがラグビー先進国において、”キックコーチ”なる人材が存在する。近代ラグビーにおける戦術の中では、陣地に関わらず攻撃の中の選択肢として常にキックオプションがある。
そのため、先進国では若い世代からキックの重要性が認められており、各チームには”キックコーチ”が存在するのだ。2021年のルール変更もあり、更に注目される存在になるだろう。
日本の高校性の場合、キックを上達させる場合、先輩から教えてもらうかバックスコーチに教えてもらうかの2択にすぎないだろう。恐らく”キックコーチ”に教わるという選手は一握り。
YouTubeなどで勉強する選手も多いかもしれない。しかし、近年 日本でもキックスキルを向上するための、アカデミーやコンサルティングが立ち上げられているので是非参考にして頂きたい。
キックスキル強化スクール
2021年7月17日(土)、18日(日)の2日間で終了してしまったが、現役N E Cコーチによるキック中心のプログラムが開催された。コーチを務めるのは、東福岡高校→大東文化大学→NEC と各世代で活躍した松尾コーチ。
キックスキルだけでなくパススキルやアタックスキルを中心にレベルアップしたい小学1年生から中学3年生の選手向けプログラムだ。
キックが得意な松尾コーチが教わるチャンス。キックパスや遠くに飛ばすパントキックやスクリューキック、コンバージョンキックを上達させたい子供にはおすすめの企画だったため参加できなかった子供は残念だ。
21年からトップリーグが運営するアカデミーはどんどん増えてきているが基本的には団体指導、以下に特化したアカデミーは非常に珍しい。
ココがおすすめ
・キックスキルに特化しプログラム
・個別指導を重視したプログラム
トップリーグから、リーグワンに移行していく日本ラグビー。そのデビジョン1に選ばれる条件の1つが、ラグビーの普及活動だ。
今後も、上記のような企画を開催してくれるチームが続々と出てくるだろう。情報をキャッチし、自宅から一番近いチームが開催するプログラムはチェックしておこう。
YouTubeで学ぶ
YouTubeで“How to kick“で検索すると、多くのプロキッカー達のレッスン動画が出てくる。海外の動画が多く日本字幕にならない動画もあるが、動きを確認してイメージするのも良いだろう。
クウェイド・クーパー
オーストラリアが誇る、天才スタンドオフ クウェイド・クーパーのプレスキックの蹴り方講座だ。もちろん英語なのでヒアリングが出来ないとすべてを理解するのは難しいが、動作を見ているとモーションはわかる。
クウェイド・クーパーはキックを蹴る際のルーティンは大きく以下の3つ。凄くシンプルな事を言っているがやるとなると難しい。だが、一流選手は簡単にこなす。
クーパーのルーティーン
- ボールを置いてゴールのターゲットを見つける
- 軸足の位置を確認
- ボールから目を放さずにキック
ジョニー・ウィルキンソン
2003年のワールド杯オーストラリア大会でイングランドを優勝に導いた名キッカーによるドロップキックの蹴り方動画。
ウィルキンソンのドロップキックの精度は最高級と言っても過言ではない。ワールドカップで優勝を決めたのも彼のキック精度があってのことだ。
そんな、ウィルキンソンがドロップキックを蹴るうえで重要なポイントを説明している。
STEP1 ボールを落とす方法
ボールを持った手は、最後の1秒までボールを持ち続ける。これにより蹴りたい角度でボールが地面に直接着地する事を確認する。
STEP2 ボールとの接触
①ボールが地面についたら、すぐにボールを蹴る
②胸をボールに向けて、体の角度45度にキープ
③①②を行うことで、良いバランスとボールへ最大のパワーをつたえる事が出来る
STEP3 ボールを打った後のボディの位置
①ボールを蹴った後、体重をターゲットに向けてシフトする。
②体重をシフトする事で、最大の精度と制御が保証される。
君島 良夫(JAPAN ELITE KICKING)
そして今、日本でもっと熱いキックコーチと言えばこの人”君島 良夫”だ。NTTコム→日野自動車へ移籍、引退後は日本初のプロキックコーチとして活躍の場を広げている。
JAPAN ELITE KICKING(JEK)を立ち上げ、ボールを自由に操り、蹴りたい場所に蹴りたいスピード・角度で蹴ることが出来る選手の育成を行っている。
君島氏自身、右足も左足も自由に蹴れる、言わばキックの天才だ。
↓君島良夫プレー集
JAPAN ELITE KICKING(JEK)のコーチングのスタイルは、下記の5つがある。
①チームスポットコーチング
②パーソナル/少人数コーチング
③キックセミナー・クリニック
④監督、コーチ向け戦術アドバイザー
⑤チームや個人的のニーズに合わせたカスタマイズプログラム
また、場所を選ばずに対応出来るオンラインによるコーチングレッスンにも対応している。
2017年は東京ガスやHITACHIのラグビー部をコーチしているが、それ以外にもスポットでいろんな選手を見ているようだ。JEKの公式サイトを見てみると発足依頼、国内・海外で100以上のチームや個人キッキング指導を実施している。
セブンス代表の林大成選手も個別指導を受けているようだ。
もちろん、ラグビースクールへのレッスンも相談に乗ってくれるようだ。1人でも10人でも金額は同じなのでお得。子供達もキックの成長を実感でき喜んでくれる。
JEK指導実績
【2016年指導実績】
早稲田大学、立教大学
【2017年指導実績】
東京ガス、早稲田大学、大阪体育大学、東京大学、一橋大学、成蹊大学、明治学院大学、福井県代表女子セブンズチーム、中央大学パトスラグビークラブ、日立 Sun Nexus スキルコーチ、ヒュンダイグロービス(韓国)、トーセンクリーンファイターズ、船岡自衛隊、習志野自衛隊、中部電力、くるみクラブ 朝日大学、上智大学、九州共立大学、九州大学、八戸学院大学、名古屋大学、東北大学 日本体育大女子、八戸学院大学女子、千葉ペガサス 東福岡高校、磯原郷英高校、石巻高校、宮城水産高校、八戸学院光星高校、静岡県高校選抜、茨城県高校選抜 練馬ラグビースクール、ワイナスラグビーアカデミー、八尾市ラグビースクール
【2018年指導実績】
中央大学、立正大学、同志社大学、金沢大学医学部、茨城大学、帯広畜産大学、北海道大学、小樽商科大学 兵庫県立星陵高校、明石西高校、慶應志木高校、鶴来高校、金沢二水高校、金沢大学付属高校(2018.5.31現在)、福井大学医学部、大阪医科大学、茨城大学、九州共立大学、金沢学院大学、京都大学、青山学院大学、広島大学霞ラガーズ、日本体育大学、流通経済大学付属柏高校、山形南高校、筑紫高校、浮羽究真館高校、岡谷工業高校、佐野日大高校、茨城県選抜、慶應義塾志木高校、関大北陽高校、報徳学園高、尾道高校、Blacks RFC.(シンガポール)、慶應義塾中等部、神丘中学校、御田中学校、八尾ラグビースクール、栗田工業ラグビークリニック
【2019年指導実績】
豊田通商、ヤクルトレビンズ、林大成(セブンズ日本代表)、鈴木亮(BIG BLUES)、相澤一志(デフラグビー日本代表)、琉球大学、高知大学、和歌山大学、和歌山医科大学、白鴎大学、東京慈恵会医科大学、聖マリアンナ医科大学、順天堂大学医学部、追手門大学、名古屋工業大学、名古屋市立大学、愛知学院大学、兵庫県立大学、山形大学、関西学院大学、学習院大学、天理大学、神戸大学医学部、九州大学医学部、川崎医科大学、名護高校、京都成章高校、伊奈学園総合高校、川口高校、浦和工業高校、徳島市立高校、那賀高校、磯原郷英高校、柏中央高校、明和県央高校、富山第一高校、都立青山高校、倉敷工業高校、國學院栃木高校、淀川工科高校、芦屋高校、東京農業大学第二高校、豊多摩高校、本郷高校、水戸農業高校、平塚学園高校、高鍋高校、埼玉県スクールジュニア、ACS Baker(シンガポール)、みなとラグビースクールアカデミー、Bring Up Academy、カバジェーロ、デイゴラグビースクール
【2020年指導実績】
京都大学医学部、東海大学相模高校、熊本県中学生ラグビークリニック、松戸ラグビースクール、月島小学校クリニック、青森県ラグビークリニック
20年以降はコロナの影響もあり、指導するチームも激減。しかし、君島史にとってはチャンスとポジティブに捉え、日本ラグビーのキック技術の向上に取り組んでいる。
おすすめの理由
栗原 徹
君島氏のように、グランドの中でコーチングしてもらえれば成長も早いだろう。しかし、費用的に難しいというチーム・個人も少なくはない。しかし、キックスキルが学べるすばらしい教材が日本にはある。
元日本代表 栗原氏の「ラグビーキック上達練習法」だ。日本代表として347得点の記録を持つ。日本代表のスポットコーチも務めるため、プレーヤーとしてもコーチとしても豊富な経験を持つ。
君島氏と同じく、NTTコムでも活躍しており、互いにキックの重要性を説いている。JAPAN ELITE KICKING の提携アドバイザーとしても名を連ねている。
元日本代表キャプテンの廣瀬俊朗氏も「彼に教われば上達する」と推薦している。トップ選手から絶大なる信頼を誇る栗原氏のコーチングを試してみては如何だろうか。
早い段階でレベルの高い知識を身に付け、ライバルに差をつける事が出来る。
参考情報だが、栗原氏は日本代表の得点ランキングにも名を連ねる。
日本代表得点ランキングTOP3
・五郎丸 歩 ヤマハジュビロ 711得点15番 フルバック
・廣瀬 佳司 トヨタ自動車 422得点 10番 スタンドオフ
・栗原 徹 NTTコム 347得点 15番 フルバック
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