第102回全国高校ラグビー大会。2022年12月27日〜2023年1月7日にかけて花園ラグビー場にて熱戦の火ぶたが切って落とされます。
是非ご覧ください。
今回が第102回となる全国高校ラグビー大会、過去3大会の優勝校はこちらになります。
大会 | 優勝校 |
第99回大会 | 桐蔭学園(神奈川) |
第100回大会 | 桐蔭学園(神奈川) |
第101回大会 | 東海大付属大阪仰星(大阪) |
前回大会の優勝候補筆頭として注目されていた高校は、東の「桐蔭学園」西は 「東福岡」。しかし、その下馬評をくつがえし優勝旗を手に入れたのは、東海大仰星(大阪)でした。
とはいえ、過去の3大会を見ると
と超ダークホース的存在が優勝しておらず、花園という高校ラグビー最高の舞台で、しかもトーナメントの一発勝負。実力もあり勝ち方を知っている強豪校がしっかりと結果を残しているのではないでしょうか。
今大会も優勝候補のチームが期待に応え優勝できるのか必見です。
春の選抜大会優勝校は全国大会(花園)でも優勝できる?
高校ラグビーには全国高等ラグビー大会の他に毎年3月〜4月に熊谷ラグビー場で開催される全国高等学校選抜ラグビー大会があります。過去3大会の優勝校は以下になります。
第22回大会 東福岡(福岡)
第23回大会 報徳学園(兵庫)
過去3大会の選抜大会ですが、2020年の第21回大会は新型コロナウイルスの感染拡大防止の為中止となっております。また、2022年の第23回大会は決勝戦を東福岡が辞退しているため決勝戦が行われたのは2021年の第22回大会のみとなっています。
そのため選抜優勝校が全国高等ラグビー大会を制することができるのか直近の結果で検証することは難しいですが、過去2大会の決勝戦のカードを見てみましょう。
● 第22回大会
東福岡VS桐蔭学園
● 第23回大会
報徳学園VS東福岡(東福岡辞退の為、試合は行われず)
過去2大会決勝進出し、第22回大会で優勝している東福岡は昨年の全国大会で3位になっており、実力的には全国トップクラスです。
また今大会は東海大相模に敗れ出場していませんが、全国大会では桐蔭学園は過去3大会中2回の優勝(第99回、第100回)をしています。このことからも、選抜で結果を残しているチームは全国高等ラグビー大会の優勝候補と考えて間違いないでしょう。
第102回全国高校ラグビー大会の優勝候補
今大会の優勝候補は報徳学園、東海大付属大阪仰星、東福岡の3校が挙げられます。まずは3校についてご紹介します。
報徳学園(兵庫)
今年の選抜大会優勝チームであり、夏に行われた7人制ラグビー大会でも優勝しております。今年度の主要大会をすべて制しているため、今大会でも優勝候補の1つです。
千歳中ラグビー部(東京)出身のメンバーが複数人は入っていますが、彼らの活躍が大変素晴らしく、花園の舞台でも活躍が期待されます。
昨年は、優勝した東海大仰星に0-33にて完全シャットダウン。今年はリベンジに燃えています。スタンドオフ(10番)伊藤選手のキレのあるスピードとステップに注目です。
東海大付属大阪仰星(大阪)
昨年の優勝チームであり連覇を狙う東海大付属大阪仰星も優勝候補の1つです。他の大会(公式戦)では優勝こそありませんが、県予選の決勝では、雨試合にも関わらず近大付相手に12トライ 74-0で大勝した攻撃力は本物。
これまで7校しかできていない連覇に挑戦する東海大仰星。そのため他の出場校よりもより高いモチベーションで大会に臨んでくるでしょう。
東福岡(福岡)
2016年を最後に優勝こそありませんが過去優勝回数は6回を数え、近年でも昨年の選抜大会で優勝を収めています。
今年の選抜大会でも決勝進出を決めていたのですが、残念ながら決勝を辞退しており実力的には間違いなく今大会でもトップクラスと言えるでしょう。
しかし、近年優勝の実力はありながらも、全国大会でのゲームメイクがパッとしないのが印象的。高校日本代表候補でありセブンズユーズアカデミ―にも参加している”スタンドオフ(10番)高本とわ”のゲームメイクに大注目の大会です。
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ただ、高本選手は復帰が間に合うか微妙なタイミングです。7月のセブンス大会にて右足の全十字靱帯断裂という大怪我を負ってしまいました。全十字の断裂は、基本的には1年以上、リハビリの努力次第では復帰まで数ヶ月という怪我です。
1校を挙げるとするならばこの中では東福岡が実力的に頭1つ抜けています。フォワードの仕事量、前に出る力、そして、バックスの横への展開は頭1つリードしているように見えます。
そして、1人1人がしっかり前に出てタックルを決めるディフェンスもレベルが高く大学生とも戦える力を持っています。
今大会の優勝候補は報徳学園、東海大付属大阪仰星、東福岡の3校で、その中から筆頭を挙げるのならば東福岡でしょう。
第102回全国高校ラグビー大会のダークホースは?
優勝候補以外にも期待できるチームはありますが、その中でも今大会のダークホースになるであろう3校を紹介します。京都成章、東海大相模、佐賀工業の3校です
京都成章
第100回大会準優勝、101回大会ベスト8と、実力的には全国トップクラスの同校ですが、今大会は悲願の初優勝に期待が持てるチームになっています。
その理由として昨年より取り組んでいる「成章プロジェクト」があります。このプロジェクトは攻撃面の強化を目的として、同校OBの日本代表選手らによる直接指導を行っているものです。
このプロジェクトが実を結び、従来ディフェンス型だったチームに攻撃力が加わりました。その結果、「今年は本当に自信がある」と監督自らが発言するほどのチームに仕上がっています。
東海大相模
東海大相模をダークホースに挙げる理由はやはり桐蔭学園を破って出場を決めた事にあります。桐蔭学園と言えば第99回、100回大会を連覇し、近年の高校ラグビーをけん引してきた東の雄です。
今年の神奈川桐蔭は、1年生・2年生が多かったチームとは言え、春の選抜大会ではベスト8で東海大仰星を下しています。その桐蔭を破って出場を決めた東海大相模は今大会のダークホースとなる可能性は高いです。オフサイドラインギリギリから押し上げるディフェンスのスピードに注目です。
佐賀工業高等学校
安定感のある重量フォワードは今年も健在です。高校生ながら190㎝オーバーをずらりと揃えています。
春の選抜では昨年の全国準優勝 國學院栃木に競り勝ってのベスト4進出。無念にもコロナ濃厚接触で試合は辞退となりましたが、6月の九州大会決勝で東福岡と好ゲームを繰り広げてくれました。
サニックスワールドユースでも優勝した東海大仰星を一番苦しめたのは佐賀工業。また、高校日本代表校は3人(HO松井、LO楠田、SH宮内)SHが高校日本代表候補に選ばれているチームは毎年上位まで進出する傾向にあるのが高校ラグビーです。
第102回全国高校ラグビー大会の注目選手をご紹介
近年、レベルが高くなった高校ラグビー全国大会で注目された選手は、大学生になってもエース級の存在として1年生から活躍する選手も多いため是非チェックしておきましょう。
今大会注目の選手を何人かご紹介します。もちろん、下記でピックアップする選手だけではないため実際に花園ラグビー場へ足を運んで気になる探してみて下さい。
伊藤利江人(報徳学園)
今年の報徳学園優勝の鍵を握る選手といってもよいでしょう。スピーディーな動きと早いパスを見ていると、「上手い!」と口に出してしまうかもしれません。
超攻撃的なプレーは、お父さんそっくりです。
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お父さんは、明治大学・日本代表・海外リーグでも活躍した実績をもつ伊藤宏明氏です。“センスのかたまりイケメンラガーマン“のうちの1人でした。
#全国高校7人制ラグビー🏉#報徳学園 31-17 #東福岡#伊藤利江人 主将(報徳学園)
「(コロナで)春は決勝戦ができず、腑に落ちないというか、納得できなかった。今大会は実力で優勝できて良かった。東福岡にライバル意識持っていたので勝てて良かった」
★見逃し配信中→https://t.co/CVka4dzPxC pic.twitter.com/aEXMIULdeN
— J SPORTS🏉ラグビー公式 (@jsports_rugby) July 18, 2022
森山飛翔(京都成章)
京都成章のプロップであり高校日本代表候補でもある注目選手です。180センチ、107キロの恵まれた体格と体幹の強さを活かし相手を吹っ飛ばす力強さが特徴です。
正に「動けるデブ」と最高の褒め言葉にぴったり合う動きです。ステップを踏んで大きくゲインしたり、ディデンスとの接点ギリギリで精度の高いパスを放ることもできます。
京都成章が準優勝した100回大会にも1年生の時に出場しており3年生の今大会で悲願の初優勝を目指します。
物部耀太郎(中部大春日丘)
中部大春日丘のロックである物部選手は1年生の時から同校OBの日本代表、姫野和樹選手の再来と言われている逸材です。今大会は主将としてまずは悲願の8強入りを目指します。
運動量は非常に多く、チームの支柱的存在です。物部選手の仕事量で勝敗が決まると言っても過言ではないでしょう。
物部耀大朗(ものべようたろう)LO
中部大春日丘(愛知)#高校ラグビー #大学ラグビー pic.twitter.com/Krt7fJkcd2— KOCKY.RUGBY (@toyrugby) May 31, 2021
松沼寛治(東海大大阪仰星)
なんといってもミライモンスターに出演したことで高校ラグビー界きっての有名人となった松沼選手ですがプレーヤーとしても昨年2年生で全国大会優勝を経験しています。
— RUGPY🏉@元 三流選手 (@rugrug777) December 14, 2022
今大会も連覇を狙うチームの主将として注目が集まることは間違いありません。
まとめ
それでは、第102回全国高校ラグビー大会を楽しんで下さい。
● 優勝候補は報徳学園、東海大付属大阪仰星、東福岡の3校
● ダークホースは京都成章、東海大相模
● 注目選手:伊藤利江人(報徳)森山飛翔(京都成章)物部耀大朗(中部大)松沼寛治(仰星)*数名をピックアップ
まもなく開幕する第102回全国高校ラグビー大会。優勝を目指す強豪校も、悲願の花園での初勝利を目指す出場校もそれぞれの思いを胸に熱い戦いを繰り広げてくれるでしょう。