このページでは、ラグビーの世界ランキングについて紹介します。ご存じの通り、ランキングは1つの指標であり1位の国がワールドカップで優勝するわけではございません。
また、決して世界ランキングを上げるためにチームを強くしているわけなく、1年を通じチームを強くするために試合を行った結果ランキングが変動しています。
では、現状のランキングを見てみましょう。
目次
2021年11月1日時点のラグビー世界ランキング
ランキング | 国 | ポイント |
1位 | ニュージーランド | 91.36 |
2位 | 南アフリカ | 91.13 |
3位 | オーストラリア | 85.65 |
4位 | イングランド | 85.44 |
5位 | アイルランド | 84.85 |
6位 | フランス | 83.87 |
7位 | スコットランド | 82.02 |
8位 | アルゼンチン | 80.69 |
9位 | ウェールズ | 80.59 |
10位 | 日本 | 79.13 |
11位 | フィジー | 76.87 |
12位 | ジョージア | 73.73 |
13位 | サモア | 73.59 |
14位 | イタリア | 70.65 |
15位 | トンガ | 68.57 |
90点以上は2019年ワールドカップでエディー率いるイングランドに敗れたニュージーランドと王者南アフリカ、80点台にティア1の強豪国が密集しています。
以下にてランキングがどのように変動していくのか説明しているので参考にして下さい。
国同士の対戦でランキングが変動する
ラグビーのランキングはポイント制となっており、国同士の対戦時にポイントが変動します。そのため1年間国際試合を行わなかった国はポイントが変動ません。
つまり、ニュージーランド代表オールブラックスがある日突然、「試合に負けてランキング下がるの嫌だから試合しない!」と言、試合をしないシーズンを過ごすとなるとランキングはずっと高い順位にいることになります。
試合をしない分チームとしては、強くならないのに順位を確保することは可能なのです。実際には上位チームで国際試合を行わないというのは考えにくいです。
ではどのようにポイントを計算しているのか見ていきましょう。
強いチームに勝つ=ポイントもたくさんもらえる!
国際試合を行い、試合に勝つことでポイントを上げることが出来る世界ランキングですが、基本的な考え方は、相手が強ければ強いほど、勝った時のポイントの加点も多くなります。
ココがポイント
ポイントをたくさん稼ぎたいなら強いチームと対決すべし!
逆に、対戦相手のポイントが低すぎる場合は、勝ってもポイントが増えません。世界ランキング1位のチームが90位や100位のチームと戦って何度も勝利したとしても、残念ながらポイントの変動がございません。
同じポイント同士の勝敗で動くのは1ポイント
日本代表が80ポイント、スコットランドが80ポイントだとすると、どちらが勝っても負けても動くポイントは1ポイントです。
引き分けではポイントは変動しません。
1ポイントの変動は非常にシンプルです。しかし、元々ポイントが違うチーム同士の試合となるとポイント変動が少しややこしくなります。
ポイント差がある場合のポイント変動について
次に、ポイント差がある国同士の変動についてみてみましょう。ニュージーランド代表対日本代表が良い例でしょう。2021年10月時点のニュージーランドのポイントは90.97ポイントで2位、対する日本は79.13で10位、差は11.84ポイントです。
もし、日本代表が勝利すると以下のようなポイント変動となります。
日本代表は+2.18ポイントの加算となります。同じポイント同士の試合と違い1点以上のポイントが変動します。計算方法は以下の通りです。
少し、やっかいなのがポイントの高いチームと低いチームとでは計算方法が異なります。まずは上記組み合わせの日本代表のようにポイントが低いチームの計算方法から見てみましょう。
同ポイント国同士の対決とは違い、ポイント差が大きい場合、下位チームが勝利するとポイントも大きく動きます。一方で負けた時の変動は1ポイント以下のダウンと下位チームにとって優遇された枠組みとなっているのです。
では、日本が敗北、ニュージーランド代表が勝利した場合は、どのように動くのか見てみましょう。
なんと、日本が負けてしまった場合、ポイントの変動はありません。
ココがポイント
10ポイント以上の差がある場合、負けたチームのポイントは変動しないことが現状のルールとなっています。
ニュージーランド代表は勝ってもポイントがつかないのに、負ければ2ポイントを失うという世界ランキングを追いかけるうえではリスクしかないのです。
ポイントが動くのは勝ったとしてもポイント差が9点以下の国との試合になります。スコットランドが良い位置かもしれません。2021年10月時点のイングランドのポイントは82.02です。ニュージーランド代表との差は▲8.95ポイントです。
ニュージーランド代表対スコットランド代表の試合で、ニュージーランド代表が勝利した際のポイント変動は以下の通りです。
試合前のポイント差10点未満はポイントが変動しますが、9点以下でもポイント差があればあるほど勝っても大きな変動はございません。
ポイントが高いニュージーランド代表が勝利した場合の計算方法は以下の通りです。
ポイントが9点も下に離れている国との対戦は、勝利しても大きくポイントを上げることは難しいようです。また引き分けに終わってしまった場合でも、上位チームはポイントが減ってしまいます。
スコットランドが勝利した場合は、上記とは逆の数字になります。
いずれにしろ世界ランキングの変動だけを踏まえると、上位チームが下位チームと戦うメリットは少ないかもしれません。レベルが同じ、または格上のチームと試合をおこない勝利する事でポイントを上げていくのです。
ただ、上位チームも以下の条件により、ポイント変動を大きく動かす事が出来ます。
ホームでの試合は+3ポイント加点にてスタート
ポイントを整理するうえでもう1つ必要な調整がホームアドバンテージです。ホームでの試合は、多くのファン、慣れた環境で試合に臨む事が出来ます。
その為、ポイントは3ポイント加点した状態にて計算されます。例えばニュージーランド対スコットランドの試合をスコットランドで開催しニュージーランドが勝利した場合は以下の変動となります。
ホームアドバンテージが付かない場合は、勝利しても0.1ポイントのみ加点ですが、アウェイで勝利する事により0.4ポイント加点されるのです。
15点差以上で勝利すると1.5倍!
下位チームとの戦いは、点数を多くとる事によりポイントを多くもらえます。15点差以上をつけて勝利するとポイントは1.5倍と大きく変動します。
通常1ポイントの加点であっても、15点差以上つけることにより1.5ポイントの加点となるのです。トライ数やキックゴール数は関係ございません。
15点差をつけることが重要です。
ワールドカップでは2倍のポイント
ワールドカップはめまぐるしく順位の変動が行われる大会でもあります。ワールドカップでは、勝っても負けても2倍の数値でカウントされたポイントが動くのです。
ここでも、15点差以上のポイント変動は適用されるので、15点差以上をつけて勝利すれば、1.5倍×2倍が加点されます。通常1ポイントの変動であれば、1×1.5×2で3ポイント加点されるのです。
まとめ
以下ポイント変動のまとめです。
まとめ
・ポイントは国際マッチにて変動する
・ポイントが同じ国との対決は、勝てば1点アップ
・ポイント上位のチームに勝利すれば変動は大きい
・ホームアドバンテージにて3点加点
・15点差以上にてポイント1.5倍
・更にワールドカップでの勝利では2倍に
ポイント変動は対戦国が分かれば、どの程度動くのか試合前に予想がつきます。日本代表が、ニュージーランドやオーストラリアなどの強豪国と試合をする際は是非予想をしてみて下さい。