ラグビーの試合は、その激しさと戦略性で世界中のスポーツファンを魅了しています。初めて観戦する方々にとって、「ライン」という用語が頻繁に使われることに気付くでしょう。
本記事では、ラグビーの「ライン」の基本を理解し、ラインを中心とした観戦術や試合解析の方法を学ぶことで、ラグビー観戦の楽しみを一層深める手助けをします。
まずは、ラインの基本とその役割について解説していきましょう。

1章:ラグビー初心者向け!ラインの基本を理解する
ラグビーの魅力を最大限に味わうためには、ルール理解が欠かせません。特に、「ライン」というキーワードは試合の進行に深く関わるため、その理解は観戦の楽しさを一段と引き立てます。
この章では、ラグビーのラインについて初心者でもわかりやすく解説します。まずはラグビーの基本ルールである「ライン」とは何か、そしてラインが果たす種々の役割についてお伝えします。
ラグビー基本ルール:ラインとは?
ラグビーはその戦略性と激しさから、世界中の多くのファンに愛されるスポーツです。その魅力を最大限に楽しむためには、ルールの理解が欠かせません。
ラグビーにおける基本的なルールの一つに、「ライン」という重要な要素が存在します。しかし、「ライン」とは一体何なのでしょうか。
ラグビーにおける「ライン」は、大きく分けて2つの意味を持ちます。
ココがポイント
一つはピッチ(ラグビーフィールド)の境界線を指し、もう一つは試合中に形成される攻撃ラインやディフェンスラインを指します。
POINT1ピッチの境界線
まず、ピッチの境界線を指す「ライン」について解説します。ピッチは長方形をしており、その長辺を「タッチライン」、短辺を「ゴールライン」と呼びます。タッチラインを越えるとボールは「アウト」、つまりプレーが中断します。
この際、ラインアウトという特殊なプレーが行われます。一方、ゴールラインを攻撃側がボールと共に越えると、トライと呼ばれる得点が生まれます。このようにピッチの境界線である「ライン」は試合の進行に大きく影響します。

POINT2攻防の中で生まれるライン
次に、試合中に形成される「ライン」について説明します。ラグビーでは攻守の選手が一直線に並び、そのラインを前後に移動しながら戦います。
これを「アタックライン」や「ディフェンスライン」と呼びます。
攻撃側の目標は、相手のディフェンスラインを突破すること、つまり「ラインブレイク」を達成することです。ラインブレイクが成功すれば、相手陣深に進入でき、得点のチャンスが広がります。
一方、防御側は相手のラインブレイクを防ぐため、しっかりとディフェンスラインを形成し、相手の攻撃を防ぎます。
こうした「ライン」の存在は、ラグビーが高度な戦略と組織的な動きが要求される競技であることを示しています。また、ラインの動きを理解するこことで、試合の流れや各チームの戦略をより深く理解することが可能になります。
例えば、攻撃側がディフェンスラインを突破するプランはいくつも存在します。
さらに詳しく
1フェーズ目で抜きにいくサインもあれば、2フェーズ目や3フェーズ目、またはそれ以上で突破するプランも考えてます。

ラグビーの試合における「ライン」の役割を理解しておけば、試合中に出てくるラグビー用語も増えてくるでしょう。
例えば、ピンチの場面でディフェンの人数がそろっていない状況があれば、

なんて言葉を発するようになるかもしれません。
ラグビーのライン:ゲインラインとは?
ラグビーの「ゲインライン」は、試合における攻防の鍵となる重要なラインの一つです。ゲインラインとは何か、その役割と戦略について詳しく解説していきます。
まず基本的に、「ゲインライン」はプレーボールの位置から設定される仮想の線のことを指します。つまり、その時々でゲインラインの位置は変わるということです。
ココがポイント
ゲインラインの目的は、攻撃側が前進を目指す基準のラインとなることで、攻撃側はこのゲインラインを超えてボールを進めることを目指します。
特に、ゲインラインは前進の成功を測る指標となります。ゲインラインを越えることで攻撃側は、相手のディフェンスラインを後退させることができます。
もっと詳しく
これにより、守備側の選手の位置関係が乱れ、攻撃側は新たな攻撃のチャンスを生み出すことができます。逆に、ゲインラインを守り抜くことができれば、守備側は攻撃の勢いを止めることが可能となります。
ゲインラインの攻防は、試合の流れを大きく左右します。攻撃側がゲインラインを超えることが多いほど、試合はそのチームに有利に進む傾向があります。
しかし、それは必ずしも試合の勝敗を決するわけではありません。守備側が絶えず厳しいディフェンスを続け、ゴールラインを守り抜くことで逆転のチャンスをつかむこともあるからです。

ラグビーの試合を観戦する際には、ゲインラインの攻防に注目してみてください。それぞれのチームがどのようにゲインラインを攻め、また守るのかを観察することで、試合の流れや戦略がより深く理解できるでしょう。
2章:ラグビーの興奮を深める!ラインに着目した観戦術
2章では、ラグビー観戦の興奮を深めるための「ラインに着目した観戦術」をご紹介します。ラグビーの試合展開は、攻防の駆け引きが生んだラインの動きによって決まります。
その中でも特に、"ラインブレイク"の成功は試合の流れを大きく左右します。ラインブレイクとは何か、そしてそれがなぜ重要なのか?見ていきましょう。
ラグビー戦略の核心:ラインブレイクとその重要性
ラグビーの戦略の核心にあるのが「ラインブレイク」です。ラインブレイクとは、攻撃側が防御側のラインを突破し、ゲインラインを超えることを指します。
特に、ゲインラインを大きく超えることができれば、一気にゲームの主導権を握ることができます。
ココがポイント
そのため、ラグビーの戦略としては、どのようにしてラインブレイクを実現し、同時に防御側としてはどのようにラインブレイクを防ぐかが重要となります。
ラインブレイクの成功は、攻撃側にとって多くのメリットをもたらします。まず、相手の防御ラインを突破することで、相手の反則を誘いやすくなります。

また、防御側がラインを再構築するまでの間、攻撃側は一時的に数的優位となります。これにより、さらなるラインブレイクやトライにつなげやすくなります。
ラグビーの得点シーンは、しばしばラインブレイクから生まれます。その一方で、防御側が固くラインを保ち、ラインブレイクを許さないことも、試合の結果を左右する重要な要素です。
ラグビー観戦の際は、ラインブレイクの成功・失敗を通して、チームの戦略や選手たちの技術を見極めることができます。
ラグビー試合におけるラインの変動とその意味
ラグビーにおいて、試合中に形成される各種のラインが変動すると、それはチームの戦略や試合展開に大きな影響を与えます。
主なラインとしてゲインライン、アタックライン、ディフェンスラインが存在しますが、それぞれが微妙に変動することで試合の勢いや戦略が変わります。
まず、ゲインラインの変動を考えてみましょう。ゲインラインとはボールがプレーされた時点でのラインのことを指します。

ココがポイント
攻撃側がゲインラインを押し上げることができれば、新たな攻撃のチャンスが生まれ、逆に防御側がゲインラインを押し下げることができれば、攻撃側の動きを制限し、自分たちの得点チャンスを増やすことができます。
攻撃側はアタックラインの広さや人数を変えることがあります。

しかし、まれにアタックラインが広がっていることに気づかない時もあります。キックパスでトライを狙う際、攻撃側のウイングはラインの端っこにポジショニングしますが、あまりにもフィールドの端にポジショニングするためディフェンスは気づかない場合もあります。
キックパス↓
これらのラインの変動は戦術の一部であり、適切に変動を読み取ることで攻撃のチャンスを作り出したり、相手の攻撃を防ぐための布石となります。
まとめ
ラグビーの魅力を深く理解するためには、「ライン」の重要性を把握することが欠かせません。本記事では、まずラグビーの基本ルールと色々なところで出てくるラインについて触れました。
ライン用語
- フィールドのライン(タッチライン、ゴールラインなど)
- アタックライン
- ディフェンスライン
- ゲインライン
- ラインブレイク
ゲインラインは攻撃側が前進するための目標ラインで、これを超えることで相手にプレッシャーを与え、自身の攻撃チャンスを広げることができます。
ラインブレイクは防御側のラインを突破することで、試合の流れを大きく左右する重要なプレーです。
また、ラインの変動は試合の状況に応じてプレーヤー達が瞬時に位置を変え、戦略を組み立てるため、これを理解し予測するテクニックは観戦の醍醐味とも言えます。